第28話 空に抱かれる

見上げた空があまりにもキレイで

澄んだ青はどこまでも透明で

泣きたくなるほど濁った瞳は

行くあてもなく曇り空を願う

そんなくだらない存在でさえも

許すかのように空は包み込む

透き通った青は限りなく広く

切なさに濁った涙を流す

遠い空に抱きしめられた体は

ゆるゆるとその鎖をほどかれて

生まれて初めて手に入れた自由を

噛みしめながら青の中を漂う

ああ空の中へ堕ちていこう

裸のまま全てさらけ出して

どんな自分を見せることになっても

受け入れてくれる空があるから



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