第17話 羽根と爆弾

ひらひらと零れ落ちる雪は風に舞い

ゆっくり時間を巻き込んで

時の魔法を思わせながら

つもることなくしずくと消えた

少年はそれを羽根だと言った

空を優雅にはばたいて

この地に確かに在ったことを

証明するかのように輝く

少年はそれを爆弾と言った

生命を奪うための熱を秘め

この地に確かに在るものを

消し去るためだけに輝く

ひらひらと零れ落ちる雪は風に舞い

ゆっくり時間を巻き込んで

それぞれの輝きをその身に秘めて

つもることなくしずくと消えた

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