第14話 積もる言葉

からっぽの心の中に

ふわりふわりと降り積もる

それはまるで雪のようで

しんと静まるこの思い

声に出すことによって

失われてしまうもの

心に留めることでしか

存在できない言葉たち

どれもこれも大切で

絶対傷つけたくなくて

秘密のノートの上にだけ

そっと言葉を解き放つ

無意味な言葉の羅列が

不意に転がり落ちそうで

ひっそり笑みをうかべながら

あわてて唇に鍵をかけた

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