第13話 存在意義という名の虚言

すべてのものに意味があると考えるのは

たぶん多大なる誤解で

そんなことを探したり見失ったりしているから

世界の悲劇は終わらない

自尊心を満たすためだけに己の価値を求めても

心も身体も上滑りしてカラカラカラカラ空回り

ただそこにある、それだけが

与えられた真実だから

ただそこにある身体を

精一杯生かせばいい

時間は今のところ

流れを止める気配もなく

命が繰り返されるのも

終わりを迎える様子もない

それならば流れのままに進めばいい

歩いたり走ったり、止まったりしながら

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