手紙
凄く体が気持ち良い。朝日がこんなに綺麗だと思ったのは初めてだった。
今日もまた、ミザリィに会える。
くだらない話でも、なんでもいい。
彼女がそばに居てくれるだけで、俺は凄く幸せになれる。
彼女を助けてあげたい。人間を食べなければ生きていけない宿命から俺が救い出してあげて。それでこれからもずっと一緒にいる。
俺はミザリィの傍にいたい。ずっと一緒にいたい。
学校に着くのが少し早くなってしまった。
早く全部の授業が終わらないかなと思う。そしてまたミザリィに会うんだ。
彼女との時間が待ち遠しい。
教室に着いて自分の席に座る。
「あれ?」
机の中に、白い封筒があった。
なんだろうか?
封を切って中を開ける。手紙が入っていた。
拓真様へ
今夜十九時頃に、いつものあの場所でお待ちしております。
ミザリィ
ミザリィからの手紙。
しかもかもいつもの時間ではなく、もっと襲い十九時に?
なんでだろうか?
それより、なんで俺の机がわかったんだ?
ああ、臭いか。
俺もエルガイアと同化していくほどに、視力や聴覚、嗅覚も鋭くなってきてる。
きっと机に俺に臭いが残っていたから見つけることが出来たのだろう。
十九時。か……
とすると丁度夜になったぐらいの時間帯になるな。
散歩部の活動時間にいつも決まった場所にいたミザリィ。
きっと人がいなくなった頃あいになるだろう。
何か重要な話でもあるのだろうか?
まあいいや。
早く夜の七時にならないかな?
もうここずっと、彼女の事ばかりを考えている。
それしか頭に入らなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます