第44話「サンタじゃない!サタンだ」
ガサゴソ、ガサゴソ……
从゜∀゜从「あっ!来たんだ~。サンタさ~ん!!」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「我輩はサタンだ」
从゜∀゜从「やった~!サンタだ」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「サンタじゃないと言っておろう!サタンだ」
从゜∀゜从「ねーねープレゼントは?」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「なんだ?何の施しもなく、見返りを求めるとは!?」
从゜∀゜从「ねーねーお兄ちゃん!早く起きて~、サンタだよ!好きなプレゼントをもらえるよ」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「いや、これでは一方的な搾取だ!」
( ^ω^)「えっ!?本当!やった~サンタさん!僕にプレゼント下さい」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「だからサタンだ!魔界より、ここに門が繋がったので来ただけだ」
( ^ω^)「門?」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「そこにあるではないか?」
( ^ω^)「ああ!妹の枕元にある奴かあ。これ、『サンタさんへ。プレゼントお願いします』って、妹が書いた手紙だよ」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「なに!魔法陣かと思っていたが」
( ^ω^)「まだ3歳だから、上手く字が書けないんだよ。だから字と絵がごちゃ混ぜになって、グルグル描いてあるだけだよ」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「まさか!そんな偶然で魔界に門が作られたとはな」
( ^ω^)「ところでサンタさん?早くプレゼントちょうだい!」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「だ・か・ら!サンタではなくサタンだ!!我輩が出来るプレゼントは不幸だけだぞ!!お前らの魂の見返りに世界に不幸をもたらすのが……」
( ^ω^)「えっ!サンタさんて不幸なの?もしかしてみんなにプレゼント配っちゃったから?ちょっと妹!なんか食べ物!!」
从゜∀゜从「分かった!お兄ちゃん行って来る」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「いやもともと我輩は、不幸の渦中そのものなんだが」
( ^ω^)「とりあえずサンタさん、これ飲みなよ!僕が用意したココアだよ」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「ココアか……甘いものは……」
ジーーー(´・ω・`)
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「いや、飲もう……どれ」
ゴクゴク、プハー!(◞≼◉ื≽◟Д◞≼◉ื≽◟)
(´・ω・`)「どう美味しかった?」
ジワー !!(◞≼┯ื≽◟≼┯ื≽◟)
(´・ω・`)「なっ、なんで泣いてるの!?」
(◞≼┯ื≽◟≼┯ื≽◟)「まっ、まさか我輩が涙だと!?」
(´・ω・`)「なんで驚いてるの?」
从゜∀゜从「お兄ちゃん!ケーキ持って来たよ」
( ^ω^)「じゃ次、これ食べて!」
ムシャムシャ、ジワー!!(◞≼┯ื≽◟≼┯ื≽◟)
从゜∀゜从「わっ!お兄ちゃんサンタさんが泣いてる~」
( ^ω^)「美味しさって、誰かと誰かがいるからなんだって!パパが言ってたよ」
(◞≼┯ื≽◟≼┯ื≽◟)「哲学だな」
(´・ω・`)「違うよ!最新脳科学だよ。楽しさの経験が、脳下垂体に神経接続され、海馬の記憶つ繋がり美味しさとなるんだよ」
(◞≼◉ื≽◟Д◞≼◉ื≽◟)「……」
( ^ω^)「って、パパが言ってた」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「そうかところで、ご両親は?」
( ^ω^)「死んだよ。二週間前に」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「そうか……ここに居るのは、3歳の妹と5歳の」
( ^ω^)「あっ!僕は昨日6歳になったよ」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「そうかイブの日に、お前は6歳か……ところで神を信じるか?」
( ^ω^)「信じないよ」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「何故だ?」
( ^ω^)「パパ言ってたもん、人の作りし神など信じないって。だから僕も信じない」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「そうか」
( ^ω^)「でも、野菜の神様とかなら」
从゜∀゜从「私はチョコレートの神様がいいなあ~。だって甘いの好きだから~」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)ノシ◆「そうか、じゃあほれ!」
◆从゜∀゜从「チョコだ~やった~!」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「じゃあ、お前には何か野菜を!」
(´・ω・`)「おいサンタ!そこはチョコだろ!!」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「さて、戯言もここまでにするか……泥のケーキに、泥のココアか。そして……ほれ!お前にもチョコをやろう。そしたら……」
パク!モグモグ◆(´・ω・`)
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「食べ終わったら、本来の姿にもどれ!子どもらよ」
シュウウウウウウー(●ω●`)人●..●入
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「本来の姿に戻ったな、童子(わらし)の躯(むくろ)よ」
コクコク(●ω●`)人●..●入
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)『さて、この者達の魂の帰る場所はどこだろうか?ヴァルハラか?はたまたプルートゥの所へか?いや……』
゜+*:..*:+☆「済まぬ、遅くなった」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「やっと来たか?声だけか?すぐに連絡が来ないから、冥界へと連れて行こうかと思ったぞ」
゜+*:..*:+☆「そこは、神でも行けぬ場所だったでな。助かった、礼を言う」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「しかし神よ……よくも我輩に、天使の真似事をさせたものよ!お前の生まれた聖地だろうに」
゜+*:..*:+☆「だからこそ行けぬのだ。いまだに争いの絶えぬ場所だからな」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「まあいい。神よ!今から連れて行くから、この者達の魂を受け取れ」
゜+*:..*:+☆「ああ、その子らを頼む」
(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)「さあ、いいか子どもらよ。我輩の悪魔の翼が、この世界から連れ出すぞ!!しっかりと我輩の腕につかまっておれよ!」
( ^ω^)从゜∀゜从「「サンタさん、ありがと!!」」
(◞≼◉ื≽◟皿◞≼◉ื≽◟)「だから!」
ギュッ!(((●ω●`)(◞≼◉ื≽◟◞≼◉ื≽◟)人●..●入))
(◞≼┯ื≽◟≼┯ื≽◟)「……サンタじゃない!サタンだ」
おしまい
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