第37夜 恋は幻
2017/1/20
相変わらず熱は下がらず38.7分と出ている。
日中、彼女とLINEをしていた。顔写真を送って来てくれたので、嬉しかった。彼女はとても可愛い。
そんな可愛い彼女を、毎日毎日独占していたい。飽きるまで抱きしめて、食事をして、また抱きしめたまま眠る日々を過ごしていたい。
しかし、夜は必ず訪れる。
彼女は今日仕事は休みだと言っていた。
やはり、隠しているのだろうか。
後ろめたい気持ちが有るのだろうか。
僕はというと、少しだけ目を背ける事に慣れてしまった。某氏の小説を読んで、似たような心境を感じた。某氏の言葉を借りるとするならば、僕も病んでいるのだろう。
彼女は、だいたい1時間か1時間半後に返信をして来る。僕は何の疑いも持たず、たわいもない会話を続ける。
今21時を過ぎた。仕事は終わったのだろうか?それとも、まだ何か別の隠し事が有るのだろうか?僕の様な男が数多に存在し、その内の一人に過ぎないのだろうか。
詮索した所で、僕に何のメリットも無いことは分かっているのに。何をしていても良いから、彼女の今を知りたい。隠される事が一番つらい。
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