第2夜 やさしい哲学
2016/04/13 mayoi
夕方から激しい雨となり、今時分やみはじめた。蛙が鳴いている。
半袖で眠るには少し肌寒い夜だ。
日中は曇りだったが車で移動した。出先で会ったその人は、ここの花粉はキツいと嘆き、すぐにでも帰りたいと言った。話は弾んだが、どこか取り繕っている自分に疲れてしまった。別段得たものも失ったものも無かった様に思う。
ここが好きになり、近日移住して来るのだと、彼女は言った。内心嬉しかったが僕のためでは無い事は明白で、複雑な気分だった。
美しい顔立ちを褒める僕をあしらうと、直ぐにエナメルの黒い靴を履き階段を降りた。雨が降り始めていた。
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