第4話 ちょっとばかし遠出した
わしは今、二宮金治郎。背負うもんはないが、さっき買うた「子猫の飼い方」に目を落としながら道をゆく。携帯いじっとる兄ちゃんよりか周りは見えとる。せやけどな、そこのけそこのけ、足は動かん。反射神経いう名前も、歳いったら変えんなんのちゃうか。若いもん、前を開けえ。
「猫の」やのうて「子猫の飼い方」にした、わしの判断は
パラっとめくって目に入ったんが、準備するもんやった。
エサとエサ入れと、ああせやな、トイレも砂もいんねんな。昔と
しかし、最近の猫は至れり尽くせりやのう。
思いながら、わしの足はスーパーに向いとった。ちいと足、軽なっとった。
ウロウロして、何か買うて。
ウロウロして、何か買うて。
二週間。
わし、ちょっとばかし遠出した。
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