異世界でなら英雄になれると思っていたのだが。
つかみ
第一部 英雄になるために、とりあえず働く。
第1話 容姿端麗。頭脳明晰。そんな人いると思う?
2020年12月24日晴れ
今日も平穏で平凡な1日だった。
とくに何かがあったわけではないが、強いて言うなら.......
「はーーーーーーーーーーーーーー。マジあいつムカつくな~」
2020年12月24日。一般世界では、クリスマスイブだなんだで騒がしい日。
俺は家で夕食を取りながら、今日学校で起きた出来事について悪態をついていた。学校では今、クリスマス会に向けてクラスの飾りつけをしている。
俺は、飾りを作る折り紙で紙飛行機を作り、友達と遊んでいた所を幼なじみ学級委員長に現行犯逮捕され、説教をくらったのだ。紙飛行機くらい良いだろ!まったく。
ちなみに、俺は七戸 醍季 1でも2でもない、しちのへだいきだ。
18歳で、成績は学年トップ、スポーツ万能、そして顔はイケメン。非の打ち所がない、完璧な男だ。だがしかし、俺にはひとつ悪いところがある。それは、極端にチキンなことだ。この性格のせいで、俺は表だった活躍をしたことがない。
「おい、醍季。突然自己紹介してどうした。気持ち悪いぞ。」
こう、父さんに言われて現実に戻った。俺今、食事中だったな。
てか声に出てたんかい!マジ恥ずかしいわ!
夕食を食べ終わった俺は、風呂に入ることにした。
「ふーーーーー。生き返る~~~」
じゃあ、お前死んでたの?と言われそうなセリフを吐きながら、湯船に浸かる。
「今日も、とくに何もなかったな~。俺の高校生活はこんなにも平凡に過ぎていってしまうのか......」
正直俺は、高校に入る前、異世界で英雄になったり
仮想空間にとじこめられたり普通ではない生活を想像していたのだが。
あの頃は、オタクだったな俺。
「異世界に召喚でもされてみてーなー.....ふぁ~~~~」
そう一言つぶやき、あくびをすると、俺は風呂の中にも関わらず深い眠りに落ちてしまった。
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