31:「こうなったら、二人同時にキスしてやる!」
「ええええっ!? 何言ってんですかエッチ! エッチじゃないんだから、普通の人はそんなのムリですよ!?」
と、俺は叫ぶが……。
「あっ、ええなぁっ♡ お、女の子とキスやなんて、男の子以上に経験ないけど……な、なんやドキドキしてまぅぅ……♡」
おいっ!?
興奮しすぎて、モエカも少々おかしくなっているようだ。ああ、もう! どうにでもなっちまえ……っ!
「では、行きますね♡ はぷっ……んんン♡ ふぁっ、アナタぁ、モエカさぁん♡ にちゅっ、ンちゅんちゅ、はぁっ、ピチュぴちゅちゅ♡ あぁっ、スゴイですぅっ……ンっ……お二人のあったかぁ~い愛情、すごく感じますよぅ♡ んンっ、ちゅぷちゅぷっ……ふぁぁ、ンにゅぅぅぅぅぅっ……♡」
ぶちゅぅっ! と、俺とモエカへ貪欲にくちびるを押し付けるエッチ。
「ンにゅっ、ぷぁっ……チュッ、ちゅるっチュルルっ……ン♡ やァっ……ぁんっ♡ 二人とも、めっちゃすごぃっ……んっ、クチュクチュクチュ、じゅくくくっ……ぁ❤ もっとぉ、ずっとチューしてやっ♡ ンむ、はぁ~~っ、んぢゅっチュぅ、にゅっニュくちゅぅ……♡」
幸せそうに目をとろけさせ、必死にキスしてくるモエカ。
ま、まぁ……二人が、こういうのが良いって言うなら、良いんだけどさ……。ちょっと、背徳感がヤバいけど、そんなの大した問題じゃないよな。うんっ。そう思わなきゃやってられるか!
「んんっ、ぷっ……! こうなったら、二人とも、まとめて俺が面倒みてやる……! あむっ、ぐちゅっ……!」
完全に吹っ切れて、俺は愛情をこめてキスをした。
三人のくちびると舌が絡み合って、もうナニがなんだかが分からない。ぼたぼたと、俺のズボンに全員の唾液が垂れてしまっていた。
「んんン~~~~っ❤ ふぁぁぁっ、アナタぁ♡ きす、キスすごいですぅっ……ンぁぁぁ♡ ンちゅっ、くちゅヌヂュぅぅぅぅぅっ……♡ エッチのくちびるぅ、あなたのモノですからぁっ……ァ♡ もっと、きす、キスしてぇっ♡ ンんっ、ぷふぁ~~~ァ~~~~~っ……❤」
「やぁンっ♡ 二人相手なんてェっ……ンっ、じゅぽ、ジュポっ、ぷにゅぅ♡ はぁっ、ぁ……さすが、ウチのししょうやぁ! もっとぉ、もっとしてぇなっ♡ あむっ、ンにゅっぬるぅっ……ふぁぁぁ~~~っ、ちゅぷっプチュちゅぅっ……♡」
「モエカ……エッチ……!」
名前を呼びながら、キスを続ける。声に力が入ったからか、つい手にも同じく力がこもってしまった。
当然、俺の手はエッチの太ももや、モエカの胸に触れているわけで。そんなおかしな所を、意図せず思い切り揉んでしまった。
「ふァっ、ああぁぁっ……❤ アナタぁ♡」
「ンひゃぁっ、やンっ♡ ししょぉのえっちぃ♡」
「ご、ごめんっ!」
う、うわぁ……。すごく柔らかい。なんでこう、同じ人間なのに、こうも体の硬さが違うんだか、と感心する。
「うふふっ、アナタったら、だいたんですぅ……♡ でもぉ、いいんですよ? アナタに触られるなんて、私うれしいですから♡ 好きなだけ触ってください♡ その代わり、キスしてくれなきゃヤですよ♡ ンふっ、ちゅぷぷ……んニュ、くちゅちゅっ、れろえれろれろれろ♡」
異星人の巨乳美処女は、非の打ち所のない笑顔でそうねだった。
「え、エッチ……!?」
「う、ウチもウチもっ! ウチも、ちょっと怖いけど、師匠にやったら胸触られてもええでっ! こ、こんな風に……ふぁっ、ヤぁ~~~~っ❤」
エッチに便乗してか、モエカもそんなことを言う。そして、無理やり胸を揉ませてきた。
「おっ、おいおい、ムリするなっ!」
「ムリしてへんってぇ……はぁ、ぁっ……♡ ウチぃ、もっとぉ、ししょぉとイチャイチャしたいんやもん♡ ふふっ、しーしょぉっ♡ ン……クチュクチュ、にるにる、べちゅンっくちゅ♡」
「エッチです。そうですよ、アナタ♡ アナタが私たちを愛してくださるように、私たちはアナタを愛しているのですから♡ さぁ、楽しみましょう……ンふっ、んぷっプぢゅにゅぅっ……はぁ~~っ……ぁンっ❤」
「お、お前ら……ありがとな」
あからさまに好意を向けられて、俺は胸が熱くなるのを感じた。
「俺も、たくさんお返しするから! ……はぶっ、ぁむぅっ……!」
俺は、ひときわ強く二人のくちびるを吸った。こうなったら、二人同時に
「二人とも、あっ……愛してる……っ! ンぷっ、ぁむむっ……!」
「やぁっ、アナタっ、アナタぁ♡ 愛してますぅぅ……♡」
「ウチも、ウチもっ! ししょぉっ、愛してるでっ♡」
二人は、夢中で俺のくちびるに吸い付き返した。濃厚なラブラブ空間の中で、俺は二人に奉仕することしか考えられなくなっていく。
「えっち、エッチぃっ……! むにゅっ、ぐちゅっ……!」
「ンっ、ぷぁぁっ♡ アナタっ、アナタぁ……ンふぁっんんんっ……はぁ~~~~~~っ❤ アナタぁ、愛してますぅっ♡ んんっ、あぁぁぁ♡ やぁンっ、はぁぁっ……にちゅっ、じゅぷジュプ、じゅぷっプチュちゅぅっ……♡ ンふぁぁぁっ、あぁぁ~~~~っ、らめっ、らめぇぇぇ~~~♡ アナタのおクチ、すごいれすぅ♡ ンああああああっ、ふぁぁぁぁァ~~~~~~~~~~~~~っ……❤」
びくっ、びくっ! と、エッチは豊満な肢体を激しく揺らした。
「モエカっ、モエカっ! んぷっ、はぷぅ……っ!」
「やぁンっ、ししょぉ~~~っ♡ ンちゅっ、くちゅくちゅくちゅ♡ はむンっ……ぷちゅっ、にゅちゅニチュニチュ♡ ンぐちゅ、れろれろっはぁ~っ……ふぁぁぁ~~~っ、すごすぎやぁっ、ししょぉ♡ ウチぃ、もう、もぉっ……ァ♡ んむっ、んむニュぅぅぅぅっ……♡ すごっ、すごいぃぃっ……ふぁぁぁンっ❤ やぁっ、いやぁ~~~~~~~~~っ、ふぁぁぁぁぁぁぁァァァァ~~~~~~~~~っ……❤」
赤ちゃんのように俺にしがみついて、モエカはぴくぴくっと、可愛く体をゆすった。
にゅぷんっ……♡
と、俺たち三人のくちびるがようやく離ればなれになる。
終わった……やっと、モエカへ、ついでにエッチへ、
「はぁっ、はぁ~っ……二人とも……はぁっ、……大丈夫か?」
荒い息のまま尋ねると、
「ンぷ、はぁっ、あああ……♡ アナタぁ、とってもステキなキスでしたぁっ……♡ 今日の三人キスは、これからもずっと使うことにしますねっ♡」
「い、いったい何に使うんですか」
エッチは、あいまいに微笑んで見せた。これ以上、聞かないほうがいい気がする……。
「しっ、ししょぉ……♡ なんやこれぇ……? キスされたらぁ、体がふわ~~~~って♡ ……でも、なんとなくすっきりした感じやっ♡」
「そ、そうか、良かったな」
異星人かつキス魔のエッチに、キスの仕方を教えてもらいましたとは言えず、俺は黙り込む。
「エッチです。彼は私の手ほどきを受けたのですよ。正しいキスの仕方について。何しろ、私は異星人ですから」
「せっかく黙ってたのに、何いきなりバラしてんですか!?」
モエカは、きょとんとして首をかしげた。
「ふぇ……? 何の話?」
「エッチです。もちろん冗談ですよ」
……そんなきわどい冗談を言うのは、やめてもらいたい。
「……とにかく、そろそろ歌おうぜ。せっかくカラオケに来たんだからさ」
「うん、せやな!」
モエカはニッコリ笑って、俺の手を握ってきた。
「んっ……!?」
「ふふっ♪」
今までの地味なモエカなら、こんないい顔はしなかっただろう。
彼女を助けてよかった――と、俺は心から思った。
「さ、さて、俺なに歌おうかなぁ~っ――」
照れ隠しも兼ねて、選曲をしはじめる。
――と、その時、いきなり部屋に電話の音が響いた。
壁にかかっている、電話機のベルだ。
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