21:「しょうねぇん、ちゃーんと責任とってよね❤」

 「しっ、仕方ないですね。じゃあ……」

 ポテトチップスを一枚口ではさみ、エッチに差し出す。 

 もちろん、ただ食べるだけで終わる彼女ではなかった。

 「エッチです、いただきますぅっ♡ ぁ~~ンっ……ニュッ、ちゅるちゅるっ、ニュヂュぅっ……♡」

 「うぷぷっ……!?」

 ポテトチップスを食べるだなんて、最初から言い訳――としか思えないくらい、彼女はストレートにくちびるを狙ってきた。

 「ンふふっ、んニュるるっ……ちゅぽっ、ちゅぱっ、チュパっ……♡ あ、ごめんなさぁい、アナタ♡ クチが滑ってしまいました♡」

 「それはなんか、意味が違うっ……!? ンむぅぅぅっ!」

 「まぁまぁ、細かいことは気にされずに。んむっ、ちゅっチュっ♡ ぴちゅぴちゅぴちゃっ、やンっ……あン、にるっ……ちゅぷっプチュ、ジュパぁっ……♡」

 「あぁ~~っ、なんかうらやましいなぁ、うらやましいなぁ! ねぇ少年っ、私にもやってよぉっ♡」

 「は、はい……っ!」

 これは、チャンスだ。

 「ちゅぷっ……♡」とエッチからくちびるを離し、またポテトチップスを咥える。モモさんに差し出した。

 「やだぁ、少年ったらだいたぁん♡ そんなに、おねーさんとイチャつきたいわけぇ? このエッチぃっ♡ ンフフっ、あ~~~~~んっ……♡」

 大胆って、自分から頼んだくせに……。まぁ、いいけどさ。

 「ぱくっ……ン、くちゅくちゅくちゅ♡ やだ~っ、私も口が滑っちゃったぁ♡ ぷちゅぅっ、はぁぁ~~っ、ンにゅぅぅぅぅぅぅ~~~~~~っ……♡」

 「う、うぅ……はぷっ、んんんっ」

 案の定、モモさんとくちびるが触れ合う。ポテトチップスのかけらと唾液が混ざり合って、ワケが分からない。

 「やぁンっ♡ 少年のくちびる、とってもオイシイ~っ♡ んンっ……はっ、ァむっ、れろれろれろっ……ンふっ、むちゅぅぅぅぅぅっ♡」

 「よ、喜んでもらえて……ちゅぷっ、んっ……うれしいです」

 「エッチですぅ♡ ねぇアナタ、私にももう一枚食べさせてくださぁいっ……♡ お願いですからぁ~~~~~っ……♡」

 「わ、分かりましたよ」

 「にゅパッ♡」とモモさんからくちびるを離し、再びエッチにポテトチップスを食べさせる。そして、彼女にくちびるを奪われるという寸法。

 「ンにゅぅ、ぁむぅっ……ふぁ~~~っ、ンくちゅっ、ニュちゅぷぅっ、ンちゅっチュ♡ ふぁぁぁぁっ♡ アナタのおクチ、とっても美味しいですぅっ……クセになってしまいそう♡ ふふふっ……♡」

 「あぁっ、ずるいずるい~っ♡ しょうねぇん、私にも食べさせてよぉっ……♡」

 「ふぁ、ふぁいっ!」

 唾液を滴らせながらくちびるを離し、またまたポテトチップスを咥える。モモさんに差出し、そしてそのままキスした。

 「ンぷぅっ、んんんん~~~~~っ……♡ ふぁ、ああぁァ……♡ はむっ、ンにゅっ、れろれろれろ、はぁっ、クチュっぢゅちゅ♡ せっかく家に来てくれたんだからァ……んふっ♡ エッチちゃんとばっかりしてないで、お姉ちゃんとらぶらぶイチャイチャしよーよぉ♡ 少年だってぇ、そうしたいだろ? ん?」

 「し、したいです……っ」

 「おっけーおっけぇ♡ ほら、こっちおいで♡ んむっ……チュプチュプ、ぷちゅぅぅぅぅぅっ~~~~~~……♡」

 モモさんは、かなり積極的にくちびるを求めてくる。

 チラッと横を見ると、エッチが意味ありげにウインクしてきた。

 なるほど……。エッチとキスすることで、嫉妬? を煽るという作戦だったわけか。

 それは上手くいったらしい。モモさんは、酒に興味を移すことなく、ずっと俺とキスしてくれていた。 

 「ンぷっ、ああぁぁぁぁ~~~~っ……❤ しょうねんっ、しょうねぇんっ♡ わたしぃ、いつも一人でさびしいのよぉっ、なぐさめて、なぐさめてっ♡ はむっ、ンちゅぶぷっ……ンふぁっ、ぁんっ♡」

 「んぷっ、にゅるるっ……! も、モモさん、別に寂しくはないですよ。俺は、いつも近所にいるんですし……ぁむっ、うぷっ……ぅ、何かあったら、いつでも頼ってください。それに、そのうち……はむむっ……良い男性だって、見つかりますよっ。はぶっぷっ、ん……!」

 「も~~っ、カッコイイこと言っちゃってぇっ……♡ でも、そぉかなぁ、男見つかるかなぁ? ねぇ、ホントぉ?」

 「え……ええ!」

 特に根拠はなかったが、いちおう元気付けておく。するとモモさんは、

 「ンふっ、クチュちゅっ……にゅるっニチュニチュにぢゅぅぅ♡ はぁぁっ、あぅンっ……もしぃ、男見つからなかったらぁっ……ンぷっ、ちゅるちゅるれろれろっ……♡ しょうねぇん、ちゃーんと責任とってよね♡ ぁむっ、んンっ……チュッぺろぺろぉっ……♡」

 舌をぺろぺろと暴れさせ、そんなことをのたまうモモさん。

 「せ、責任って……んんっ……ま、まさか!?」

 「そうそうっ♡ しょうねぇん、お姉さんと結婚しよーよぉー♡ 私がさ、養ってあげるしぃ、私が帰ってきたらぁ、『お帰り、モモ。チュッ♡』ってしてくれるだけでいいからぁ♡ はぁっ、いいなぁ~、若い夫! お姉さん欲しいなぁっ……♡」

 超至近距離で、美人のモモさんにそんな提案プロポーズをつきつけられ、俺はフリーズした。一介の高校生が、対応できるレベルを超えている……。

 「いっ、いやっ、そそそそそれはっ……! 俺まだ結婚できる歳じゃないですしっ! それに、じ、自分の結婚相手は、まだいろいろ考えて決めたいなぁ、なんてっ……!」

 「あはははははははっ、おっかし~い♡ もう、冗談だよ少年っ、じょ・お・だ・ん!」

 「いや……なんか目が笑ってない気がするんですが……」

 むしろ、彼女の目は血走っていた。

 「まっ、結婚のことは、おいおい前向きに考えてもらうとして――」

 「『前向きに』は余計じゃないですかね!?」

 「――今は、さみしいさみしいお姉さんにぃ、チューしてよぉ♡ しょうねぇん♡ んっ!」

 モモさんは、くちびるを突き出した。

 ま、まぁ、結婚とか、そこまで自分自身を差し出す覚悟はできてないけど……接吻奉仕キスサービスくらいなら、俺にだって充分できる。

 「はい、モモさん……! んぷっ、ぁむっ」

 「やぁン、はげしっ……ンぁ♡ にちゅっ、チュっヂュルぅぅぅ……はぁ~っ、ぁむ、クチュクチュクチュ、ちゅくくくっ……♡ しょうねん、キス上手ぅっ♡ お姉さんドキドキしちゃぅ……学生に戻ったみたぁい♡ ぁむぅンっ、ぺちゅっチュッ……ン♡」

 モモさんは、俺を強く抱擁して、キスを続けた。

 「モモさん、モモさんっ……! 」

 「ふぁぁっ、ァ……♡ ぁンっ、ンむ、ヂュりゅるっ……はぁっ♡ んぷっ、クチュ、れろれろれろれろ♡ すごいよォしょうねぇんっ♡ ニュちゅ、くちゅくちゅくちゅっ……はぁぁァ~~~~~っ……❤」

 モモさんを抱きしめ返すと、大人の女性のやわらかさが伝わってきた。

 「んうっ……! モモさん、さっ寂しがらないで……くださいっ……!」

 「ンにゅっ、ちゅぽちゅぽっ、ニュルルルルぅ♡ ふぁっ……ありがとぉ、しょうねぇん、やさしいのねっ……ちゅっ、チュプぅ……んぁっ♡ あぁぁぁぁ~~~~~っ……❤ じゅぷっジュッぷ♡ ンぢゅぅっクチュチュ♡ はぁっ……あァん、すごいよぉしょうねぇんっ……はむむっ、んんぁ~~~~~っ……❤」

 モモさんは、のどから絞るような声を出した。酒のせいもあってか、目が完全にとろとろになって、顔も真っ赤だ。一切の遠慮もなく、俺のくちびるを押しつぶしてくる。

 「んニュっ、ぷぁぁ♡ しょうねんっ、しょうねぇんっ……ンちゅっ、ちゅる、ちゅるるっ、はぁ、はぁっ……ァ~~~~~~~っ❤ じゅっとぉ、んふふっ……ぴちゃぴちゃ、れろれろれろっ……しょうねんとぉ、キスしてたいの♡ あぁっ、でも、ダメぇっ……にゅるっ、ちゅぷぷっ……ふぁぁっ、ン、クチュちゅぅぅぅぅぅ~~~~~~っ……❤ なんか、なんかきちゃうぅ、きちゃうよぉ……♡ ふァ、ぁぁぁァァッ♡」

 「モモさんっ、すごく、すごく綺麗ですっ! ぁむっ、んぢゅる……!」

 「綺麗」というワードに反応してか、モモさんは、きゅぅっ……と体をすぼめた。

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