第13話
「楽園」
フカフカのお布団の中で微睡んでいたら
昨日閉め忘れた窓に揺れるカーテンが
ひらりひらりと日差しを落としている
微かに聞こえる鳥の鳴き声と
鼻をくすぐる暖かい風に
「もう起きなさい」
と急かされて
隣で寝ている君の冷たい頬に
そっと指を這わせて確かめる
ああ良かった
もう悲しいものは君の瞳には映らない
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