第二章 陰謀のしっぽ
第1話 嗅覚少女! 弥生ちゃん!
湾岸地帯の倉庫街で
夕方近くなり、学校から帰宅した
「はじめまして。
バスハウスの玄関前で礼儀正しくお
一見、普通の人間にしか見えないが、彼女はこれでも立派な妖魔であり、
「よく来てくれたな。俺は
彼女をバスハウスの中に招き入れると、
にこやかに接してくる
「
今回そもそも
「ひと休みしたら早速今夜から仕事にかかろうと思うんだけど、大丈夫か?」
お茶を
「はい。大丈夫です。ただ、本当にお二人のお住まいにお邪魔してもよろしいのでしょうか?」
遠慮がちにそう言う
「気にしなくていいわよ。狭いところだけどリラックスして仕事に備えてね」
そう言う
「狭い思いをしてるのは主に俺であって、その原因を作ったのは
笑顔のまま
「あの、失礼ですけれど、お二人はお付き合いしていらっしゃるんですよね? それならやっぱり私がお二人のお住まいに宿泊させていただくのはお邪魔なんじゃ……」
「付き合ってないから!」
即座に否定する
「この
「黙れ」
減らず口を叩く
「ま、まあ気兼ねしないでいいわよ。あなたも同じ仕事の仲間になってもらうんだし、一緒にいてくれたほうが話しやすいもの。私の部屋で寝泊りしてね。女同士だし楽しいわよ」
二人の様子に
「ふふ。仲がいいんですね。お二人とも。うらやましいです」
いよいよAランクの仕事に向けて彼らの初動が開始されることとなった。
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