第11話

しばらくして、桃太郎はおじいさん、おばあさんの家に戻った。当然、疾風、猿児、雉雀も一緒だ。おじいさんもおばあさんも外見に惑わされることなく、真っ直ぐに彼らを認めた。

 そして、桃太郎は鬼が島からとある宝を持ち帰っていた。だが、それは金銀財宝ではなかった。ただし、それ以上に価値のあるものだった。それを見て、おじいさん、おばあさんはとても喜んだ。

 一行の旅は終わりを告げたようで告げていない。彼らは真の鬼を退治すべく、真の目を光らせ、日夜、活動しているのだ。

 その志は今でも、どこかで受け継がれているのかもしれない。



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