終章 いつかまた、この小さな庭で⑧
「ちゅっ……ちゅぷっ……。ちょ、ちょっと唇が触れちゃってるだけだから、セーフだよね?」
百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」に、
「ちゅっ……。ほ、ほら、オムレツのソースが唇に残ってるの、舐めて拭いてるだけだから……問題ないよね?」
「……」
先生と会計の女の子が呆気に取られてる中、今日の「リトル・ガーデン」は「ちょっとだけデ―」。
女の子同士でちょっとだけ唇が触れ合ったり、ちょっとだけスキンシップしたりする、健全なイベントです。
「ちゅっ……♪ ゆ、由理お姉さま……
もうすぐ高校生になる常連、黒髪妹系の円美お嬢様が、由理とちょっとだけ唇を触れ合わせながら、おねだり。
ちょっとだけ銀糸を結びながら、由理も頬を染める。
「んっ♪ 円美お嬢さまったら……しかたないんだから。……にゅるぅ♪」
「むむぅん♪ にゅる、舌がぁ……♪」
ちょっとだけ舌が入っちゃってるけど、これくらいのハプニングは日常茶飯事だ。
「ふぁっ、ぶにゅぅぅっ♪ ちゅぱ、ちゅぷにゃ……あん♪」
「ちゅ……ずぐちゅ。るぷっ、るちゅぅ♪」
甘い水音に、円美お嬢様の切ない声。
「……」
ちょっとだけサービスが百合百合しい、百合メイド喫茶の百合接客風景に……先生と会計の眼鏡っ子は言葉を失っている。
「ふふっ、感動なさってるのかしら?」
にこにこしながら金髪巨乳メイドのリズさん、縦ロールを揺らす。
「いかがですか、うちは健全なお店でしょう? ちょっとだけ、ちょぉっとだけ女の子同士でキスしたり、カラダを触り合ったりするだけで……んあぅ!?」
後ろから、これまた常連の女の子、リズさんのクラスメート
「ふわぁ、柔らかくって幸せ♪ 私たち、もうすぐ卒業だし……今のうちに揉んどかないとね♪」
「ふにゃぁぁ……♪ るんちゃんてば、ぎゅぎゅってしちゃ、らめぇ……♪」
ちょっとむにゅむにゅされただけで、敏感なリズさんは足腰をガクガクさせます。
「マッサージだよ! リズさん胸重くて疲れるだろうから、ちょっとマッサージしてるだけ!」
「そ、そうね、るんちゃん。今日は『ちょっとだけデ―』ですもの。こ、これはえっちなことじゃなくて……んみゅぅ♪ ちょっとした女の子同士の触れ合いでしてぇ……♪ んっ、く、ぅあぁぁ……っ♪」
よくある女の子同士の、ちょっとした悪戯ですよ♪と、リズさんは先生たちへ説明。
その間も、興奮してカラダをすり寄せてくる同級生に、お胸を揉まれて……汗とかよだれとか、清らかな粒が零れ落ちる。
「くぅぁっ♪ るんちゃん、揉み方、強……っ。揉むのは、ちょっとだけにしてぇぇ……♪」
ちなみにこんなスキンシップが、リズさんたちだけでなく、百合メイドとお嬢様の間で他にも行われてる。
黒髪巨乳の早乙女早百合に、大人びた高3の外川
「ふふ……♪ お嬢様ったら、そんなに触っちゃだめですよ……♪」
「んもう、今日は……『ちょっとだけ』の日なのにぃ♪」
だいじょうぶ。
ちょっとだけ同性のお胸にドキドキしちゃう女の子が、ちょっとだけ激しめのスキンシップしてるだけだから、だいじょうぶ!
さて
「……あ、あの。ちょっとだけ、見せちゃおっかな、なんて♪」
頬を赤らめながら、メイド服のスカートの前を持ち上げる季紗。
今日の下着は水色。
きゃー♪と恥ずかしがるお嬢様の反応に、ハァハァしながら、
「ちょっと変態かしら。ふふ、でもこのお店、お風呂だっていっしょに入るし。下着がちょっぴり見えても問題無いと思う!」
エロ乙女季紗、ちょいエロな変態行為を……ちょ、ちょっとだけ?
美緒奈もメイド服半脱ぎでロリィな肩を露出させながら、年上のお客様へ抱き付いてちゅっちゅ。
「えへー、美緒奈転んじゃったぁ♪ その拍子にちょぴっと服が脱げて、ちょぴっとお姉さまのあんなトコロやこんなトコロを触っちゃってるけど、しょうがないよね♪ 事故だもん♪ ……ちゅぅぅぅっ♪」
「んっ♪ だ、だめぇっ。美緒奈ちゃんの指とか舌が、私の中にぃっ、ちょっと
東京郊外、街外れに建つフェミニンで可愛らしい喫茶店。
中はいつでも百合の花が見頃な、百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」。
「え、えっと。こほん……」
ぽかーんと放心状態な先生たちへ、由理が代表して、頬を赤らめつつ説明する。
「こんな風にうちのお店は、ちょっとだけ女の子同士で色々したり、ちょっとだけえっちな雰囲気だけど……普通の喫茶店ですよ?」
「どこが普通かぁぁぁぁぁぁ!?」
一般人には、「リトル・ガーデン」の普通さが理解できないようです。
……それもう普通って言わない!
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