もっと! ももいろお風呂祭り② きさみお

 お仕事の疲れは、お風呂と百合キスで。


「……ちゅっ、ぬるっ。むぷん……ふぅ、ぷちゅ……♪」


 閉店後の百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」、今夜は季紗きさ美緒奈みおなが、お家へ帰る前に、お風呂で汗を流してる。


「……ちゅぷっ♪ はぅん、ぐぷぷ♪ ぬぷ、ぬぷっ♪ 美緒奈ちゃん、んっ、柔らかぁい♪ ちゅぅぅ♪」


「ぬぷん、んんくぅ♪ やん、季紗姉ってばぁ♪ もっと、優しくぅ……♪」


 ……訂正。

 お風呂で汗をかいている。


「ちゅっ……♪ ふふっ、お風呂で百合キスっていいね♪」


「なー、サイコーだよな!」


 流れる絹糸のような、亜麻色の長い髪が見目麗しい、清楚なお嬢様……季紗と、ツインテールをほどいたので季紗と同じく、腰まで届く赤毛の美緒奈。

 季紗の着痩せするカラダと、美緒奈のつるペタロリボディが、湯気でほんのりピンクに火照って。

 その柔肌が白い石鹸で濡れて……女の子の甘い匂いを立ち昇らせる。


「ふぁ♪ け、けどキスし過ぎて……のぼせちゃうぜ……♪」


 キュートな八重歯を覗かせる美緒奈へ、季紗がハァハァしながら、


「ふふふ……じゃあ次は、キスでなくて……美緒奈ちゃんのお胸を洗ってあげるね♪」


 ぺろっと、桃色の舌で美緒奈の胸を舐めた。


「んくっ……♪」


 白い喉を仰け反らせる美緒奈、18禁展開に入る前に、季紗へ呆れた視線を向ける。


「……季紗ねえって、ほんとエッチだよね」


 毎日エロゲやってる美緒奈には言われたくない……かと思いきや。

 季紗はほっぺた押さえた恍惚のポーズで。


「もっと言って♪ どうせならこう……さげすんで、ブタさんを見るみたいな感じで♪」


「へ、変態! このエロ乙女!?」


 でもさすがは美緒奈様。引くことなく、おみ足で季紗の弱いトコロをいぢめて……愛撫してあげます。

 男の子でいうところの、足コ(以下説明略)


「わー、季紗姉ったらぬるぬるぅ♪ 石鹸かな? 石鹸じゃなかったら……ド変態だねっ♪」


「はぅぅ! し、幸せぇ♪」


 お風呂の中、美少女2人で、オトナな世界一歩手前な行為……。

 季紗は、蕩けた頭で思う。


(こうして美緒奈ちゃんに踏まれたり、リズさんのおっぱいに顔を埋めたり……由理にキスしたり。百合娘に産まれて、私、幸せだよ)


 女の子同士で触れ合う、肌の温もり、柔らかさ。

 天使の感触を共有できる……百合乙女の特権。


 もしこの世に百合メイド喫茶が無かったら、きっと季紗の人生は色あせて、物足りないものとなっていただろう。


「……ねえ、美緒奈ちゃん。私、みんなに……『リトル・ガーデン』に出会えて、とっても幸せだよ♪」


「えへへー、あたしの足でグリグリされてぇ、こぉんなトロトロにして言っても、変態台詞にしか聞こえねーから♪」


 ……いい話にはならなかった!


「あんっ♪ し、幸せぇぇぇ……♪」


 でも彼女は幸せなようなので……OKというコトにしてあげてください。

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