今回は口移しじゃないよ! 本当だよ!
百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」では、さまざまな料理やお飲み物を、女の子が口移ししてくれます。
「でもさ、たまには口移し以外もやらないとね。ってわけで新しいサービス考えたからさ、
赤毛ツインテールをうさぎみたいにぴょこぴょこさせて、
「わっ、もしかして美緒奈ちゃんの手作り!?」
期待を膨らませる季紗だけど、
「まっさかー。レトルトにトマトケチャップ足しただけ♪」
「ああ、そう……」
速攻でしょんぼりさせられた。
家庭科赤点の美緒奈様、結局この1年、家事の腕は、まるで成長せず。
「そこはいいのっ。可愛いあたしは、皆が養ってくれるかんな♪」
堂々とヒモ宣言をしつつ、美緒奈は季紗へ、トマトたっぷりナポリタンをすすめる。
「さ、とにかく食べてみて!」
「えー、口移しじゃないの?」
美緒奈ちゃんとちゅっちゅしたいよぅ……と不満顔ながらも、美緒奈の言う通りにする季紗。
さすがは本物のお嬢様、上品な仕草でナポリタンを口へ運ぶ。
「どう、季紗姉?」
「どうって……うん、普通のスパゲティだね。可もなく不可もなく」
小首を傾げ、ナプキンで唇を拭こうとすると、
「ストップ季紗姉! ここからが本番だよっ♪」
美緒奈にキスされた!
「んぷぅ!? ちゅ、ふぁ!? 美緒奈ちゃんの舌が、唇にぃ♪」
「ちゅ、ぬちゅっ、るぷん♪ ぺろぺろ……♪ えへへぇ、季紗姉ったら、唇にケチャップ付けちゃってぇ♪ 美緒奈が舐めて拭いてあげるかんね♪」
……お分かりいただけたでしょうか。
美緒奈発案の新サービス……それは、口移しではなく、キスで唇をきれいきれいしてくれるサービスです。
「もちろん無料! お得ー♪ ……ずちゅぅぅ♪」
「ふ、ぅぅん♪ んっ、お口の、中までぇ……♪」
美緒奈の苺色の舌が、季紗の腔内に入ってお口の中、隅々まで綺麗に。
唾液ごと、ナポリタンのケチャップを吸引してくれる。
「ふぁぁ……ふぁ、ぁっ♪ 美緒奈ちゃんのが、私のっ……中にぃぃ♪」
「じゅぽっ♪ じゅる、ぢゅぷんっ♪ えへぇ、いいサービス、でしょ♪ ぢゅぽぬ♪」
ちゅぽっ、ぴちゃん……ぐちゅぅぅっ……!
淫靡に舌が
唇を離し、とろーんと銀糸を垂らしながら、季紗はうっとり。
「ふわぁぁ……♪ 吸われちゃう感じが、口移しとはまた違って、いいかも♪」
「ふふん、も・ち・ろ・ん……口移しとの併用もOKだからね♪」
小悪魔ちっくに目を細めて微笑む美緒奈。
この新サービス、採用のようです。
※ ※ ※
後日の「リトル・ガーデン」。
美緒奈に季紗、リズに
「ちゅぅ、んぷ♪ ふぁ、もっとぉ……もっと、吸ってくださいませ、お姉さまぁ……」
夢見心地なお嬢様へ百合キスしながら、リズさんにこり。
「ちゅっ♪ んんっ、ちゅ……♪ ふふ、さすがね美緒奈。このサービス、早くも大人気よ」
美緒奈もOLのお姉さんのお口の中を吸いながら、
「えへへ、照れるなー。んん、ぶちゅぅぅ……♪」
唇でご奉仕、百合メイド。
こうして、お嬢様たちにお喜び頂けるサービスが、増えたのです。
「いや、まぁ、いいけどさ……結局百合キス増えただけよね、これ」
由理のツッコミは、誰にも届かなかった。
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