ハロウィン編 序章① 後輩より、愛を込めて。
東京都小平市の共学高校にて。
「むー、試験勉強に身が入らねー……」
放課後の図書室、奥まったテーブル。
美緒奈と、クラスメートで百合メイド仲間の宮野りりな、
「……あはは、みーちゃんが勉強やる気なの、見たことないし」
茶色掛かった栗色の髪を、スポーティなショートカットにした美少女、りりな。
机に突っ伏す美緒奈へ、苦笑する。
「でも、わかるわ。私も、昨日からいまいち、元気出なくて」
神妙な顔で、清楚な黒髪をいじる、巨乳大和撫子、早百合。
「リズさんのこと、聞いたらね……」
「うん……」
はぁ、と女子高生3人揃って、盛大なため息をついた。
来年の春で、お別れ。
リズから聞かされたのは、まだ昨日のこと。
美緒奈たち1年生組が「リトル・ガーデン」で百合メイドになった時には、もうリズはバイトリーダーで。ずっと、みんなのお姉さまだったわけで。
りりなが、数学のノートを放り出し、唇をなぞる。
「……まだ、リズさんに授乳プレイしてもらってないのに」
「もうっ、りりな? それは、私がしてあげてるでしょ?」
「してんの!? その話詳しく!」
美緒奈、宮野早乙女コンビの「進んでる」っぷりにショック。
つい大声出るのも、やむなし。顔が興味しんしんだ。
「みーちゃん、図書室では静かにしないとだよ?」
「ふぁぁ、けど、ドキドキするね授乳プレイ……♪」
羨望の視線を美緒奈から贈られて、早百合が赤くなる。
「み、みーちゃんも、けっこうエッチだよね」
あんたらに言われたくねーよ、と、口をへの字にする美緒奈。
それはともかく、と手を叩いて、
「でもさ……えへへ。リズ姉にはいっぱい、教えてもらったから。なにか、してあげたいよね。イギリスへ、帰っちゃう前に、さ」
いつもにこにこ、巨乳聖少女。この1年、たくさん可愛がってもらった。
(リズ姉が喜ぶのは……やっぱ百合キスかな?)
「……だよね、うん。あたしも百合キスが、いちばん嬉しいもん」
ひとりうんうん頷く美緒奈へ、早百合が首を傾げる。
「みーちゃん?」
「決めた! 決めたよ2人とも!!」
ガタッと席を立って宣言する美緒奈。
「今度のハロウィン週間……今までのお礼で、リズ姉といっぱいコスプレ百合キスするよ、あたし! 宮野ちゃんと早乙女ちゃんもやるよねっ?」
「み、みーちゃん、図書室では静かに?」
大胆百合キス宣言に早百合が図書室を見回すけど、もう夕方で彼女達しかいなかったので、安心。
「うん、やろっか♪」
りりな早速、瞳キラキラ。
「百合キスは、愛の魔法だものね。リズさんへ感謝を伝えるのには、キスしかないよ♪」
百合キスへの信頼感が尋常でない乙女達である。
「よしっ、じゃあ、みーちゃん。『リトル・ガーデン』巨乳ナンバー2の早百合を、仮想リズさんにして。おっぱい揉みながら、百合キスしよっか♪」
「ええっ、いいの? さ、触ってみたいけどさ、早乙女ちゃんは……」
宮野ちゃんの恋人でしょ?と遠慮する美緒奈へ。
早百合はもじもじしながら、制服の胸元、ボタンをぷちぷち外していく。
「い、いいよ。私も、リズさん大好きだもの。お礼するための、練習だものね。それに……触られるの、好きだし♪」
「早乙女ちゃん……♪」
胸を揉むのが感謝の証?という根本的な疑問には、触れないであげてほしい。
美緒奈たちは、真剣だから。
そして、夕日差し込む図書室。
風に混じって校庭から聞こえる、運動部の声をBGMに聴きながら。
「……ちゅぅ♪ ちゅぷぅ、ぷちゅ……♪ むちゅぅ、もみゅっ。ん、早乙女ちゃんのおっぱい……柔らかい♪」
「ちゅ、ちゅくぅ。ぬぷ、ぬぷぬぷ♪ えへへぇ、早百合はね……先っぽが、弱いんだよ♪」
「んぁぅ! く、ふぅぅ……っ♪ だ、だめ、2人とも、優しくぅ……♪ ん……ちゅぅぅ♪」
3人の制服美少女が、暮れなずむ放課後、唇を重ね、胸を愛撫する姿……。
(リズ姉のコトも……気持ち良くしてあげたいな♪)
先輩想いの、よく出来た後輩達です。……よね?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます