第8話 THRUD
リスペクト;民間人が初めて搭乗する機体で戦況を変えてしまう。
〝たった1つの戦闘機で《戦争を遂行》できる〟
この時から、THRUDと仲間邦雄の最強の組み合わせが誕生する。
嘉手納空軍基地での機密空軍機(Xプレーンシリーズ。ただしこの戦闘機だけ他のシリーズと差別化されていた→〝XX〟プレーンシリーズ。)強奪事件
搭乗する仲間邦雄。驚愕したのは、まず、コックピットに操縦するための装置が一切見当たらない点である。それどころか、コックピットは〝液体〟で満たされていた。どういうわけかこの液体の中に入っても息ができるようだ。
神経に直接感応するインターフェイスシステムが発動する。コンピューターを起動する際に引き起こる導入画面と同じように、〝THRUDシステム〟として、その戦闘機の軍事システムのロゴなどが表示される。目まぐるしい演算が視覚化され、突如としてコックピットが全く別の空間と化していた。空間に直接投影される技術ではなく、その人間を「仮想空間」に全ての神経を完全に操作し、引きづり込むものである。
そこにある人影が見える。女性のシルエットである。
仲間邦雄「あんたは何者なんだ。」
THRUD「それはこっちの台詞だ。
なぜ私と同じ姿をしている?」
違ってるのは性別だけで、姿形は同一であった。
この状況は確率のみのデータが嘉手納空軍基地とワシントン.D.Cのホワイトハウスに直接情報が伝達する。つまり、〝ブラックボックス〟であり、〝結果〟だけが分かり、どうしてその結果になったかの〝状況〟、〝過程〟は一切、明かされない。
嘉手納空軍基地ではこのような言葉が飛び交っていた。
「ありえない、今まで数十人もの《パイロット》を〝適格者〟かどうか実験し、その全てが失敗したのに・・・・。」
「おい、一体そこには誰が乗っているんだ!」
「シンクロ率 98.9。波長は安定しています。」
「まさか・・・・《適格者》なのか・・・・?」
「すぐに戦闘機に対しシステム強制停止信号を送れ!」
「ダメです!こちらからの一切の操作が効きません。」
ワシントンD.C、大統領執務室にて。
大統領が電話越しに話す。
「ええ、予定通り。はい、〝奴〟と接触したようです。」
電話越しの相手が言う。
『そうか、ならいい。我々は〝計画〟さえ遂行できればそれでいい。そこにどんな人間が乗っていおうが我々の知るところではない。』
「はい、神の意思は測りかねます。」
『我々が〝神の契約〟を果たせるまで、その〝パイロット〟には役に立ってもらおう。』
通話が終了する。
ニムロド(八意XX)が言う。
『仲間邦雄、神権者がついに現れたか。』
サンヘドリン(=コードネーム。影の政府の最高指揮官。《楽園管理者》であり、今回の計画の責任者。)が言う。
『いずれ、我々は〝カナンの遺言〟を遂行するために、必ず、YHVHとの交戦を図らねばならない。それにはまず、神界の住人と接触する必要がある。』
SWRT(SWRT=ソラト、太陽悪魔、黙示録で666と指示されたそれ。)
『THRUD。北欧神話の神か。あの戦闘機は異世界の門そのものだったわけだ。』
SATAN(フランドール・スカーレットゲマトリアでは55。全ての犯罪者、魔人の守護者、破壊の原理、魔界の主。)
『THRUDと仲間邦雄の接触は計画通り進んでる。既に反物質ロケットによる宇宙進出を行った今、我々に遺された時間は少ない。神界がいつ行動を引き起こしてもおかしくない。ここで何よりも早く、事をすすめなければならない。』
ニムロドが言う
「彼には軍事力を用いて《全ての戦力》を破壊し、このまま《神の契約》を果たさせてもらう。《エルサレム建国》にして《神界によって地上の全てを覆いつくす》それは、《神の契約》のそれだ。」
SATAN
「守屋山での《神殿建設》はどうなっている。」
サンヘドリン
「ええ、彼が今回の戦争を終結させる前には必ず。」
SWRT
「あれがなければ、《神の契約》は成せない。神の契約がなければ、YHVHが言っていた〝光と闇の戦争〟も始まらん。」
ニムロド
「サンヘドリン、貴様の責務は必ず果たすように。」
サンヘドリン
「もちろんです。そのための〝TYUUSAN〟です。。」
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