幸せバクダン

花水木

第1話幸せの雫

目の前の愛くるしい男の子と女の子の双子が、この世の中で一番清らかな、そして無償の笑顔を私に注いでくれる。

こんな日が来るなんて、私の人生にこれだけの幸せが訪れるなんて、想像なんて出来なかった。

今、この瞬間にも、これは夢じゃないかって、砂の城山のように崩れ去るんじゃないかって、現実感を感じられないでいる。

過去と現実を受け入れられないでいる私の傍らで、ベビーカーに乗っている男の子が、突然、火のついたように鳴き声をあげた。そして、女の子は、お日様のような笑顔を浮かべた。それは、空から降ってきた幸せの雫の仕業だった。

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