俺たちの川

コカトリス

第2話

 俺と友達の邦彦は川に来ていた。

 この川は広くてそして深い。


 岐阜県関市で流れる川、そう!長良川である。

 細かく言うと鮎ノ瀬橋付近と言った方が分かりやすいかもしれない。


 俺と邦仁はよくこの辺で夏は泳いでいる。

 今日も日差しが強く、ガンガン照りつける太陽をふと目に入れ手を伸ばす。


 真っ白に見える太陽ははるか何光年先では真っ赤に燃えているらしい。


 ここからではそんな様には見えないか。


 いつもと同じく川で遊んでいると見ず知らずのおじさんたちが俺たちの方へ向かって来たのだ。


 俺と邦仁はお互いに目を合わせ「俺たち何かしたか?」などと言っていた。

 無論川に浸かりながらではあるが。


「君たちここは立ち入り禁止区域なんだけと知らないかい?ここは鵜匠しか入れないとこなんだ。悪いけど離れたとこで泳いでくれないか?」


 俺と邦仁は首を傾げそのおじさんにきいた。

「鵜匠ってなんですか?」


 おじさんは目を鋭くしこう言った。

「鵜飼だよ。ここで鮎を取るんだよ」


 俺たちはそう言えば、と思いその日は川から上がり、街へと散策にでた。


「鵜匠ね〜。関では有名だけどさ、俺たち見た事無いよな」


「あぁ、確かにな。確か今日も鵜飼やってたはずだよな。見に言って見るか?」


「そうだな……それもなんか面白そうだし、行って見るのもなかなかいいかもしれない」


 俺たちは初めてみる鵜飼に興味心身で夜を待った。



 夜になり、鵜飼が始まる。


 鵜匠達がを鵜舟出し、鵜達を操る。

 篝火が川辺を写し、鮎達をおびき寄せる


「スゲー。なんかスゲー」

「スゲーしか言わねーじゃんお前、でも確かにな凄いな」


 一人の鵜匠が十何本の紐を持ち、鵜たちを操るその姿はとてもカッコいいと感じた。

 篝火の明かりしかなく、辺りは何もなく真っ暗な世界でその光だけを頼りに鵜を操る。

 正しく匠。


 俺たち二人はそれ期に、鵜飼のことを調べた。


 どうやら俺たちの見た鵜飼は小瀬鵜飼と言うらしい。


 小瀬鵜飼は三人の鵜匠がおり、その三人で大量の鮎を取っているらしい。


 その鮎は、天皇にも献上されているらしい。


 しれば知るほど歴史が深く、なんと1300年前から行われているそうだ。


「俺たちの生まれるずっと前からこんなことが行われていたなんて、感動だな」


「あぁ、スゲーな」


「俺たちも鵜匠になれたらいいのに」


「確かにな!」


 これからも続く伝統を守っていくことが、俺たち若い人たちの役目、俺たちはそう感じた。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺たちの川 コカトリス @Yamatanooroti

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ