8月26日


 ペンギンがひまわりに登ったっきり、下りてこない。

 せめて手紙だけでもペンギンに届けたいと言う木彫りのカッパのため、私は木登りさんに声をかけ庭まで来てもらった。

 木登りさんは巨大なひまわりを見上げ「見事なモンだなぁ」とひとしきり感動した後、「でもこれは登れないなぁ」と言う。

「だってこれ、ひまわりだもんなぁ。木だったら登れっけど、ひまわりだもんなぁ」


 分厚い茶封筒を抱えた大丈夫木彫りのカッパは、あからさまにがっかりとした。

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