8月24日


「どのくらい大きくなったんでしょうね」

 言いながら、ペンギンはそびえ立つ棒をペシペシとはたく。

「確認のため、ちょっと登ってみましょうかね」

 ペシペシと棒をはたきながら言い、ちらりとこちらを見てくるペンギン。

 私は特に考えもせずに「どうぞどうぞ」と言って、目を逸らした。あまりペンギンと関わりたくなかった。

 木彫りのカッパは切なげにため息を吐き、行ってしまうの、と呟いた。

「いつまでもいつまでも、待ってるから……」

 木彫りカッパは何度でも切なげにため息を吐く。

 ペンギンはなぜか誇らしげに胸を張って私を見ていた。

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