第137話 ガンを隠さないタイプ2
今日はちょっとやらかしてしまった。
久しぶりに会った同期に
「髪切ったの?」
と言われ、不意打ちでなーんも考えてなかったんだろうね
「あ、私、一年ぐらい前だったかなガンやったんだ。子宮の。それで抗がん剤やって今これだけやっと生えてきて……」
ここら辺まで言って、しまった!と気がついた。
いきなり久しぶりに会ってこんな事言われたら、相手が困るじゃないか。
私はガンだと隠さないタイプだし、むしろ「知って!」と思っているし
ついつい、自然と口から出ちゃったんだよね。
「もう全然、元気だから」
とちょっとテンション高めに言ったものの
相手に悪かったなと
考えなしに、マイペース発言しちゃう自分を反省した。
私は隠さなきゃいけない理由がよく分からないんだ。
今回のように、聞いた相手が困るからという理由なら理解できる。
けれどそうではない理由は、やっぱり私には分からない。
隠したい人がいけないと言ってるんじゃない。
ちょっと話が脱線するけれど
女だからといって、歳を隠す気持ちも私は理解出来ない。
私の考え方が人と違っているとか
心のネジが一本(と言わず、数本)取れてるのかもしれない。
私が人にガンの話をする時は、ステージが3だった事も話す事がある。
これは自慢(?)ではなくて
話している相手の周りの人でガンの人がいた時に
私を思い出して、例にしてほしいからだ。
「私の知ってる人で、ステージ3の人がいたんだけどね、3って言ったら末期と聞く4の一つ手前でしょう。けど、その人、ガンで一年前に手術して抗がん剤までやった人には見えなかったよ」
だから悲観的にならないで、ステージの進んだ人でも
そんな元気そうな人いたんだから。
なんて感じに使ってもらいたいからなのだ。
ちょっと体調崩す事は、しょっちゅうあるけれど
ほらほら、意外に元気でしょ?
と言いたいというか、見せたいんだと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます