第93話 有名人がガンになった時の世間話

最近、ガンを公表する芸能人が多いからか

ガンになる人が増えたなぁと感じる。


若い人のガンも増えたよね。


若年性ガンは一般的に40代以下と聞くから私はギリ若年性ガンの年齢では無いけれど病院に行くと若い方だ。


それだけガンが身近になってきているのに

有名な誰かがガンを公表するたびに

何かのせいにしているのを見聞きする。


タバコのせいだ。

食生活のせいだ。

環境汚染のせいだ。


そりゃあ、多少は影響のあるものもあるだろう。

けれど自分がガンになってみて、色々調べていたり

ガンになった人の本を読んだりしていると


何かのせいと限定するには一概に言えないと思えてくる。


中には、その人の人生で起こした出来事のせいにする人までいる。


統計データとしての傾向はあるだろう。

けれど、さほどガンについて勉強してない人たちが

面白そうに◯◯してるからだ、と決め付けてるのには呆れる。


私は精神的潔癖症なところが少しあると自分で思っているので

余計に、人の生き死にに関係する事で

人を悪く言ったり、貶めたり、根拠なく悪い未来を決めつける軽口を

聞き流せない。


今、私と同じようにガン治療をしている人は特に

ガン関連のニュースに敏感だと思う。


そういう人が、SNS上や職場や何かしらの人付き合いでの会話で

軽い世間話のようにして


有名人の誰それがガンになった、◯◯ばっかりしてたからよ

なんて話を聞いたら少なからず嫌な気分にならない?


自分にも当てはめたり、私は◯◯してないのにと考えて悲しくなったり

軽口を言った人にガン患者の大変さを知りもしないでと思ったりしない?


私はそういうのが嫌なんだ。

健康な人で家族にガンの人がいない人からしたら

「それぐらいの事」

と思うかもしれない。


けれど私はガンにかかった人やその家族の人を

何だろう……仲間みたいに思っている。


だからそういう人たちが傷付くかもしれないような事を見聞きすると

見過ごせないし、腹が立ってくるんだよね。


腫れ物に触るような対応をすることはないけれど

人の生き死にが関係している事は無責任な発言はしちゃいけないと思う。

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