第9話 私
思考回路が停止してから、何となく息をして、何となく時も過ぎていって、何となく秋、という感じだった。
意識はまだはっきりしていない。
ASD、適応障害、月経前症候群、睡眠障害が私の主な病だったようだ。
薬などの影響で記憶がだいぶ欠落しているが、生きているから問題はない。
さらに、医者の適切な処方と母の適切な介護により心も体もかなり回復し、腸内環境、身体中のニキビやら蕁麻疹やらがほぼ良くなったと言える。
A氏(彼氏)はというと、どうやら浮気をしていたみたいで、別れるという選択しかなかった。いつ別れたかは覚えていないけど、さよなら、6年間思い続けた人。
ちなみに、性カンジタに感染してしまった。
この件について考えると頭がもっとおかしくなりそうなので、もう何も考えないことにした。
自分って何なんだろうなって何度も思った。
誇れる過去なんてないし、特別な能力だってない。
でも、私は私らしくいたい。
生きたい。
これは三度の自殺をはかった自分にとって成長、もしくは転換とも言える思考回路であった。
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