　見つけた！三階の教室。あの娘はそこにいる。

　お疲れ様、校舎全体に張り巡らされた私の髪。

　あとで、御主人様に撫でてもらおうね。あの細くて長い、ヒステリックな指で遠慮がちに優しく触られるのは、とても気持ちのいいものだから。

　さあ、とっとと助けて合流しよう。心配が募る。

　それは勿論、亜希子のことじゃない。私が心を痛めるのは彼以外にない。

　嫌な胸騒ぎがする。大事な物を失くしてしまうような予感。

　胸を突き刺すような不快感。

　不本意な任務は手早く済ませて、本意の行動に移そう。

　えぇーっと…最短ルートはっと―――なんか複雑で、しゃらくさい。

　多少は校舎を壊しても許されるよね？

　非常事態だし。緊急時は多少の破壊は許されて然るべきだよね？

　そうだ、そうに違いない！

　私の正義こそジャスティス！

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