第29話 猫は喋らない

猫には、ちゃんと表情がある。


猫には、ちゃんと感情がある。


ただ、猫は喋らない。


真ん中の子が、急に右目だけ涙で濡れっぱなしになった。


右だけ半目になってショボくれている。


ネットで調べる。


流涙症かも・・と!


説明書きに、命に関わるものではないとあり、少し安心。


とりあえず、様子を見て病院に連れて行こうと決める。


人が居る部屋について回る子なので、リビングに布団を持ち込み、暖房をつけ、床暖もつけ、オイルヒーターまで動員して寝た。


翌日、ケロリと右目が治っていた。


逆まつげ? ゴミ?


まさかの、寒かった?


何だったの?

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