キンとギン

結城雪夜

第1話 ギンの誕生日

お日さまみたいに元気なキンと泣き虫で寂しがりやのギン。

そんなキンとギンは仲良し。


大きな森の湖の畔の小さな家にすんでいる二人はいつも一緒。どこに行くにも、何をするにも一緒。


ある朝、ギンが起きたらキンがいませんでした。ギンは不安になって探しました。


『キン、どこにいるの?かくれんぼ?』


いつも一緒に遊んでいる森の中を走り回って探しました。それでもキンは見つかりません。


『嫌いになったの?』


ギンは淋しくて泣きました。たくさん、たくさん、泣きました。涙が枯れるほど泣いた頃、誰かの足音がしました。


『ギン』


聞き覚えのある声に顔をあげると、キンが立っていました。たくさんのプレゼントを抱えて。


『誕生日おめでとう』


ギンは満面の笑みを浮かべました。


二人は仲良く家に帰り、たくさんのご馳走を食べました。


『キン、今日はありがとう』


キンとギンは仲良し。いつまでも二人仲良く暮らしました。

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キンとギン 結城雪夜 @tukuyomi-luna

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