「暴力器官」

煩先生

 

雨の予報で

厭世が満ち

攫った娘を

気丈に殴る


青痣舐めて

熱は乏しく

愛の夢想を

何度も囁く


春の絵画は

永遠に消え

残った心で

子宮を憎む


生贄焼いて

恋は貧しく

肉の舞踏で

星座が嘯く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「暴力器官」 煩先生 @wazurai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ