第298話ひとりぬるとこはくさばに

ひとりぬる

     とこはくさばに

            あらねども

                 秋くるよひは

                       つゆけかりけり


                       よみ人しらず 古今188


今夜もまた一人で寝る

寝床は草葉ではないけれど

秋が来る夜は

露でしめってばかり



秋は「飽き」の意味も含まれる。

通われなくなった女性なのだろうか

寂しさと哀しさにあふれている。

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