頑張れ!北の将軍様!!
理性の狡知
短編(元ネタ)
頑張れ!北の将軍様!!
※以下の小説は筆者の妄想が100%です。実在の人物や団体などとは関係ありません。
本編は次話から始まります。本編とこの短編の繋がりは設定以外殆どありませんので読み飛ばしてもらっても大丈夫です。
???「ところで、異世界転生って流行ってるじゃん?」
■■■「…………」
???「そうそう!それそれ!!取り柄もないダメ男が別世界に行って一旗揚げる、コンプレックスの肥溜めみたいなジャンルのことなんだけどさ」
???「……現実世界であれ起きたらどうなると思う?」
■■■「…………」
???「カッカッカ。なるほど、なるほど。なかなか辛辣じゃないか」
???「そうだ。どうしようもない人間は、どこに行ってもどうしようもない」
???「異世界だろうが、現実世界だろうが、異世界に転生した所で人間変わるわけがない」
???「結局、転生者は歴史の
■■■「…………」
???「すまない。話の意図が見えてこないな。先に行っておくが、俺は異世界転生というジャンルの批判を君に聞かせたいわけじゃない」
???「では、質問を変える」
???「転生者が、もしも国の最高権力者の子息であればどうなる?」
■■■「…………」
???「そうだ。転生者が相当な有能でない限りは歴史の大海の底にまっしぐらだ」
???「では、次の質問」
???「――俺が、転生者だったらどうする?」
■■■「…………」
???「………なるほど。いや、すまなかった。少しからかっただけだ」
■■■「…………」
???「あぁ、おやすみ」
バタンッ――
???「………あああああああああああああああああああああああああ!!!」
???「いやああああああああああ!!!もうイヤァああ嗚呼嗚呼嗚呼あ!!!」
???「なにこれ!!何この国!!俺ってホントかわいそう!!!」
???「詰んでるじゃん!!どうしようもないじゃん!!」
???「ああそりゃそうですよ!!なんかトラックに引かれてそれでこの世界に転生してきたときは勝ち組だと最初は思ってましたよ!!!」
???「森林同盟諸国に留学して!!いいとこの坊っちゃんだとちやほやされて!!!」
???「そこそこ良い成績納めて!!それでこっちに戻ってきてから国で一番の大学行って!!悠々自適に過ごしてたのに!!!」
???「クソが!!三男だから最高指導者に指名されないと思ったら、なんか指名されちゃったよ!!!どこにいった儒教の精神!!!長男が家督を継ぐのが儒教の伝統だろうが!!!!家康を見習え!!家康を!!!!無能秀忠に長兄だからといって家督継がせた家康を見習え!!!」
???「いや、途中から怪しいとは思ってたけどね!!なんか祭り上げられてるなー、とか思ったよ!!」
???「でも!!それでも!!!ミッ○ーマウス兄ちゃんが次の指導者だと思うやん!!」
???「あぁああああああ!!この国詰んでるよぉおおおおお!!」
???「だいたい俺が祭り上げられたのも、俺が動いたわけじゃないからな!!!親戚の糞野郎が俺を勝手に持ち上げやがって!!!!」
???「いや、まぁね。マトモな国なら別にそれでもいいんだけどね」
???「壊滅的な経済、軍事技術一本の歪な技術力、貧弱な軍隊……」
???「おまけに外交の孤立!!!」
???「あぁあああああ!!!でも!!それだけなら!!それだけならなんとかなるんですよ!!!!」
???「(この世界では)スーパーエリートの僕ちゃんだったら、これぐらいならなんとかなるんですよ!!!!」
???「でも…でも……ううううぅぅううぅ」ボロボロ
???「官僚の……官僚の腐敗はどうにもならんのですよ」
???「中華の……中華の糞野郎が……腐ってじゅくじゅくの官僚機構にちょっかいかけてきて………」
???「あぁああああああああああ!!!西側と外交しようとしたら邪魔してくるし!!!扶桑と仲良くしようとしても邪魔してくるし!!!!リベリオンと接触しようとしたらそれだけで激おこぷんぷん丸ですよ!!!!」
???「それで、今までミサイル撃ったり、核実験したりして中華の野郎を黙らせて、なんとか西側と上手くやってきたのに!!!!」
???「最近じゃ、西側も慣れたのかしらんけど、無視しやがって!!!!」
???「中華も中華で『ミサイル発射?いけませんねぇ』とか」
???「どの口が言っとるんや!!!お前がうちの官僚をペットにしとるんが悪いんやろうが!!!!」
???「中華は俺達への制裁で国際社会の覚えが良くなるし、俺達が困窮してボロボロになってますます官僚制度に食い込むのが可能になるし!!!!!」
???「酷いマッチポンプやでぇ!!!!」
???「……疲れた。ちょっと休もう」ゴロン
???「中華め。アイツさえいなければ……」
???「くっそ……結局、家が生き残れているのはアイツが西側諸国との間の緩衝地帯を欲しがってるからだ」
???「核実験とミサイル開発だけはなんとか中華の魔の手から護りきっているが、逆に言えばそれ以外はボロボロだ。軍ですらどこまで信用できるかわかったものではない」
???「その唯一の頼みが効かなくなっている今、俺はどうすればいい??」
???「そりゃ、おれだって英雄になりたいさ。この国を民主主義化したいさ」
???「独裁者が穏健な民主主義国家を建国するとか、なかなか浪漫あるだろうさ」
???「……はぁ。あれしかないかぁ………やだなぁ」
???「ホントやだなぁ………」
???「スターリンと同じ轍を踏ま無くてはならないとは」
???「なんでこう、共産主義国って『粛清』が横行するか、痛いほどわかったよ」
???「『創造的破壊』。死屍累々。亡骸の上に偉大な歴史は作られる。まったく。やだねぇ……」ボタンポチ
秘書女「はい?何でしょうか偉大なる将軍閣下」
???「軍上層部と文民上層部を集めろ。全てだ」
秘書女「……承知いたしました。偉大なる将軍閣下」
???(これは……もう、後戻りできんな。中華に連なる官僚の一斉排除。中華と繋がってる奴は全て、根こそぎ、いっぺんの草も生えないほど絶滅させ無くてはならない。俺のほうがやられるかもしれんが、まぁそんときはそんときだ)
???(粛清に継ぐ粛清。一心不乱の粛清だ。膿はすべてこの機会に出し切らねばならぬ)
???(はぁ……もっと中世ファンタジー風世界に転生したかったなぁ)
???(どうせ、俺はろくな死に方できんだろうな。まったく)
???(……俺への評価は後世の人々に任せよう)
???(歴史の大海の底に沈むか、それとも輝ける黄金の船となれるか。我らが半島民族は中華からの支配に脱することができるのか)
???「神のみぞ知る……か。糞ったれな神め。死んでしまえ」
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