ロマンシング・サガライチ

《伝説の幽霊作家倶楽部会員》とみふぅ

第1話

「俺は……レッグウェアが好きだ」


「……」


俺の目の前では、金髪の少女がまるで汚いものでも見ているかのような侮蔑の視線を向けてくる。その脚を、彼女の肌を隠すように、穢れを知らない純白のタイツが覆っていた。

俺はそんな少女に罵られながら足で踏まれたいと思うもぐっと我慢して言葉を続ける。


「ストッキングが好きだ。。タイツが好きだ。レギンスが好きだ。スパッツが好きだ。レッグウォーマーが好きだ。トレンカが好きだ。サイハイソックスが好きだ。ニーハイが好きだ。そしてなによりも、ガーストが好きだ」


「……それで?」


「あの女性の脚を優しく包む質感と、同時に僅かに覗く肌を見ただけで興奮すら覚える」


「……それで?」


「というわけでミズキ」


「……なに」


俺は先程から床に膝をついてじっと眺めていた彼女の脚から視線を外し、深々と土下座をした。


「『ガースト入手クエスト』協力してくださいお願いします」


懇願する俺……ケイの様子にしばらく無表情だったミズキだが、深々と溜め息をつくと、「……今回だけだからね」と、そっぽを向きながらぶっきらぼうに言った。その顔はほんのりと赤く染まっていた。




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