移り変わりを感じながら
姫宮未調
変わった景色と幼稚園時代
━━ボクの思い出を語ろうと思う
時代の流れと共に失われたものが数多くあったけれど、心には刻まれているから今を否定もしない。ボクにはそんな新しいものはいらないって思っても、今の子どもたちには必要なら仕方ないって思えるから。
あの頃の芝園町芝園団地には緑で溢れていた。便利なものがなくても不自由なんてなかった。ちょっとした遊具があれば十分だった。今はかなりの伐採と舗装がされて、キレイなコンクリートが占めている。古い遊具は撤廃されて、代わりに屋根つきのちょっとした休憩スペースが点在している。
ボクの通っていた石川学園芝園幼稚園はまだそこにある。ボクが初めて「大きくなったら何になりたい?」って先生に聞かれたときに股がっていたリアリティーあるパンダの置物もそこに。ボクはあのとき「パンダさんになりたい!」ってパンダをぺちぺちしながら答えたんだ。今思うと、なんつうこと言ってんだよこの園児は!ってなるけど、きっとあのパンダがお気に入りだったんだと思うよ。今でもアルバムにそれがあり、苦笑いをしてしまうけど。通園手帳には「もっとはやくおきがえしましょう」「もっとはやくおべんとうをたべましょう」、そんなことばかり。どれだけのんびりやさんだったんだろうね、ボクは。
お遊戯会のビデオを見るたびに、皆と真逆に動くボクは、当時から変わっていたんだろうね。
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