31話「犬さん、銀髪ロリの身体を独占する」

ブログver

http://suliruku.blogspot.jp/2016/11/31.html


……とりあえず、集団として未熟すぎる復讐ゴブリン軍団(仮)は放置する事にした。

モフモフ村の東に、利用できる集落は皆無なのだ。


『井戸にはゴブリンの死体』

『家屋は放火されて炭化』

『備蓄食料は略奪だお、要らない分は山にポイッだお』

『うむ……よく山火事が起きなかったものだ……やはり薪として、周りの木々が既に消費されていたおかげだと思うな……』


まともに進めば、食料不足と水不足のダブルコンボに陥って共食いして、団結する力が崩壊。

味方同士で殺し合う騒ぎになって、戦争どころじゃないはず。

ただの烏合の衆のようだし、狩猟で得た成果を平等に分け与えるなんて事はしないだろう。

ここで一番真っ先に倒さないといけないのは、やはり――精鋭と食用ゴブリンで構成されたナポル別働隊。

ブラッドイーターは、天然のスキルスロットを保有している。

こいつが僕の村……そういえば、僕の村に名前はあるのだろうか?


『モフモフ村だお』

『モフモフ神が復活するのに最適すぎる名前だお』

『いや、犬さん、自分で自分の村を、モフモフ村って自分で言ってなかったか……?』


いや、そういう名前の村だったら良いなぁーと思って。


『思って?』


適当に……願望を込めまくって、自分の村にモフモフ村って名前を付けたら、たまたま一緒だっただけだ。

本当に、モフモフ村という名前だったのか……良い名前だな……モフモフな獣娘な宝庫な気がしてくる。

この……モフモフ村に、ブラッドイーターが到達すれば……まぁ、事前に獣人を逃がす程度の余裕はあるが、村を放火されて、蓄えた食料は炭や灰に変貌し、贅沢なモッフモフライフが出来なくなるだろう。

そうなれば、僕達は冬越えのために、西にある人間の村も襲撃して、食料品を得ないといけなくなる。それはどう見ても不味い。不味すぎる。

だから、ブラットイーターを優先して始末しないといけない。

スキルで技能を極端に強化されるという事は、魔力を持たないゴブリンでも、人間の英雄クラスの力を引き出せるはずだ。

例をあげるなら……弓矢。

これ、技能と筋力を鍛えた人間がいれば――矢で数百人が乗っている軍船だって沈める事だって出来る。

複数の的を鎧ごと貫通して、射殺する事だって容易い。

たまに、そういう人間がいるから厄介なのだ。


『平安時代の源為朝(モビルスーツ)さんとか懐かしいですお』

『300人が乗っている船を、弓矢で沈没させる時点で源為朝は可笑しい奴でしたぞ』

『うむ……日本史上初のHARAKIRIをやった男だな……。

私は思うのだが……腹切りをやめて徹底抗戦していれば、朝廷軍に勝利していたと思うぞ……あの男』


そんな英雄級の化物が、モフモフ村を廃墟にしたら……僕達は狭い部屋でお互いの尻尾をモフモフしながら、少ない食料に腹を空かせて、寒さに震えながら生活しないといけない……。

ああ……なんて恐ろしいんだっ……。

だから、真っ暗な未来を壊して、百人の精鋭ゴブリンを蹴散らし、ブラッドイーターを確実に殺す術を考えよう。

そうだな……あいつの弱点……。

……。

……。

……。

あれ?こりぁ……かなり簡単じゃないだろうか?

正面から戦ったら、僕が返り討ちに合うけど、これなら何とかなるのでは?

ちょうどブラッドイーターと面識がある狼娘もいる訳だし。

僕は、隣で添い寝してくれているホワイトに話しかけた。


「おい、ホワイト。とっても重要な話がある」


「主様、どうしましたかな?

拙者の尻尾をモフモフしますか?それとも胸をパフパフしま――」


「その体を貸してくれ」


「……」


「どうした?」


「わかりました……戦いの前に高ぶってしまったのですな?

拙者の身体で慰めましょう……初めてですが優しくしてくださると嬉しい――」


「どういう解釈の仕方をしたんだ!?

痴女か!僕はなぁ!ホワイトの体を借りたいだけなんだ!」


「いや、意味がよく分からないのですが?」


『仲が良いお』

『そんなに騒ぐと左隣で眠っている狐娘が起きますぞ』


……そうだった。

ホワイトに説明をしていなかった。

交信術スキルはかなり応用が効くという事を、教えてなかった。


「……いいか、ホワイト。

交信術は、相性が良い奴の場合、体を借りて操縦する事ができるんだ!

しかも、攻撃を探知する系統のスキルなら、その恩恵に預かる事ができる!」


『オラ達の相性が抜群って事だお』

『うむ、嬉しい発言だな……』

『大親友って事ですぞ!』


もうやだ……こいつら。

邪神の体を頻繁に借りている時点で、一番相性が良いのが幽霊どもとか……。

僕は尻尾が立派な獣娘と仲良くしたい。


「なるほどなるほど……拙者の身体で女体の神秘とやらを確かめる訳ですな?

おマセですなぁ……ふふふふ。

胸は小さいですが感度は良いですぞ?」


「なんて酷い痴女だ……」


「冗談ですので安心してくだされ。

拙者の身体と尻尾なら、何時でもお貸ししますぞ?

なにせ受けた恩を返せる機会ですしなぁ」


体を貸してくれる。それは信用されている証に他ならない。

人生踏み外して、もう少し真面目に生きるか、転生しろよと言いたくなるような奴ばっかりだが――おかげで寂しくはないな。 こんな奴らと一緒に生きるためにも――ブラッドイーター。

お前の人生を詰まさせて貰うぞ。

こっちは人員だけなら850人もいるんだ。直接、戦闘させなくてもやり方はある。


「おーい!お前らぁー!

今から罠の作り方を教えるから、すぐに覚えろー!

誰にでも出来て、応用が効く上に僕達なら耐えられる罠だぁー!」


~~~~~~~~~

交信術スキル


相性が良い相手なら、体を借りる事ができますぞ!

しかも、スキルスロットの譲渡と、技能スキルのコピーまで出来ちゃう!(31話時点の犬さんはこの事に気づいていない)

今まで取得した技能スキルまとめ + ゴミスキル

http://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Game_fuu_sukiru/Ginou.html


^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

【内政】「仕事=略奪・殺人・強姦な連中を改心させて労働力チート!」 創作のテンプレ

http://suliruku.blogspot.jp/2015/12/blog-post_53.html



~ボツ原稿~




犬さん「おーい!お前ら!

こういう罠が大量に必要だから、急いで走って、この地点にいってくれ!」


適当に書いた地図


✖✖✖


獣人「い、イエッサー?」


そうだ、地図の読み方を教えてなかった。

いつも近い範囲で行動させていたから、そっち方面の教育してなかった……

戦略輸送部隊も教育したけど、遭難してないだろうなぁ……?


『ナズニャンが、カカスの木を見つけて道を外れたお』

『このナツメヤシな外見のカカス……どこかで見覚えがあるような気がするのだが……?』


ナズニャンは大丈夫だろうか?


『大丈夫だお、むしろ安全地帯すぎるお』

『カカスは動物が近づくと、自動的に毒針を打ち込んでくる植物だからな……ゴブリンも人間も近寄れない。

獣人なら、身体が痺れて動けない程度の毒だが、ゴブリンなら即死だろう』



なにその植物怖い

ーーーーーーーーーーーーーーーー


★(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚)先生ー。

このカカスって植物、なんの伏線ですか?


   

●(´・ω・`)ふ、伏線とは何じゃろ……?

べ、別に、主人公の技能スキルとかが 関連してないんだからね!




★(ノ゚ω゚)(ノ゚ω゚) 生物が近づいたら、毒針を打ち込んでくる時点で、ここ、とんでもない大魔境じゃないですかー。

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