『ミステリー・アリーナ』ミステリマトリックス

 バカパクの4・3

(インパクト:4 バカ:3)


 舞台設定、内容ともに「バカパクの5・5」でないことを意外に思われましたか? 私個人的には、本作を「インパクト」と「バカ」に全振りにしてしまうことには葛藤を憶えます。作者、深水黎一郎の他の著作を読んでいれば、いえ、作中で展開された推理合戦を読んでも明白でしょうが、この作品に対して感じる「バカ」は、「バカの皮を被った知的」であることが見え見えだからです。それに作品の根底に、言いようのない「哀しみ」がちろちろと流れているようにも感ぜられて仕方がありません。

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