魔法少女探偵登場『魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?』東川篤哉 著
『魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?』プレビュー
特殊設定を盛り込んだ本格ミステリは、今やひとつのジャンルを築くまでになりました。というわけで、今回はこちら。
『
「魔法」と「本格ミステリ」一見水と油、ウナギと梅干し。相容れない仇敵同士に思える両者ですが、そんなことはありません。「魔法」があることを読者に前もって知らせ、使い方を限定してしまえば、携帯電話やパソコンなど、我々が日常使っている便利な道具と同じです。(数十年前のミステリファンに携帯電話を使ったトリックを読ませれば、「何じゃこりゃ!」と思うでしょうが、「こういう機械があるのですよ」と説明すれば納得してもらえるはずです)
本作は四編の短編を収録しています。「魔法使いとさかさまの部屋」「魔法使いと失くしたボタン」「魔法使いと二つの署名「」魔法使いと代打男のアリバイ」
中から、冒頭作である「魔法使いとさかさまの部屋」のあらすじをご紹介しましょう。
~あらすじ~
映画監督
本作は特殊設定ものであると同時に、犯人が最初から判明している、『刑事コロンボ』や『
また、本作における「魔法」は、主に犯人の自白を引き出すためだけに使われます。犯行を見破るための証拠や証言は、全て現実的な手段によって導き出され、荒唐無稽な展開にはなりません。本格としての線引きは決して踏み越えない、ミステリ作家東川の矜持をご覧下さい。
『謎解きはディナーのあとで』や、名探偵
軽快な文体とコミカルな展開で人気の東川。「読みやすさ」に絞ってみれば、今までの中でも最高の部類かと思います。
それでは、お読みになられたら、また、「ネタバレありレビュー」でお会いしましょう。
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