第7話 フィリピン撤退戦〜壱〜(山岡編)

 クラーク国際空港 午後二十時二分

 かつては数多の渡航者を送り出し、また迎え入れていた空港の玄関口であるエントランスホールは無数の小型奇獣達でひしめき合っていた。


「小型奇獣はスキュラとシェロブとマフトの三種かな、数は大体六百」


「外には中型奇獣のナックラヴィーがいるな、二十……いや三十か」


 山岡と若宮は、エンジェルの指示でエントランスホールを見下ろせる位置に着いて偵察を行っていた。既に銃撃戦は始まっている。


 こちらの戦力は歩兵が二百に戦車が十七台、うち四台が人型だ。


 数はこちらが圧倒的に不利だが、幸いにも武器弾薬は充実しているので弾幕を張って侵攻を阻む事が出来た。


「小型奇獣はいいとして、外の中型はどうする?」


「人型四台と履帯式十三台だけではいかんともし難いな。砲兵部隊を回した方がいいんじゃないか」


「だね」


 山岡は仮面に内蔵された通信機を起動して小隊長のエンジェルに繋いだ。


 エントランスホールの戦況を伝えてから先程の砲兵部隊の件を伝えた。


「……というわけで砲兵部隊を外の支援に回した方がいいと思います」


「解った、中隊長に進言しておこう。お前達は一度こちらに合流してくれ。スービック・クラーク・ターラック・エクスプレスウェイの辺りで奇獣の影が見えたと報告が来た」


「ス、スビ何?」


 山岡にはやたらと長いうえに聞き慣れない言語ゆえ聞き取れなかった。外国語は苦手である。


「この空港から東へ二キロ半の所にある高速道路だ。いいから合流しろ」


「了解しました」


 通信を切り、若宮と共に空港を出てエンジェル小隊の陣地まで走る。道中山岡がボソリと呟いた。


「英語ならまだかろうじて聞き取れたんだけどなあ」


「スービック・クラーク・ターラック・エクスプレスウェイは英語だぞ」


「……」


 何も言い返せなかった。


 ――――――――――――――――――――


「いっぱいいるね」


「いっぱいいるな」


 クラーク国際空港の滑走路の端に待機しているエンジェル小隊に合流した山岡達は、視界に映る奇獣の群れに戦意を向上させていた。


「どうしよう、テンション上がってきた」


「落ち着け、目が金色になってるぞ」


「えっ本当? って仮面着けてるんだから目の色なんてわかるわけないじゃん!」


 仮面に内蔵されたスコープの倍率を上げて高速道路付近を凝視する。


 高速道路の壊れた壁から小型奇獣の金色の目が見えた。更に高速道路の向こう側からは十メートル級のナックラヴィーがこちらへゆっくり歩いてくる。数は三。


 ナックラヴィーは、下半身が重種の馬、上半身が首のない人の体をしていて、全身が体毛で覆われている。両腕は地面を引き摺る程極端に長く、鋭い爪を兼ね備えている。


「エントランス程じゃないけど結構いるね、全部で二百くらい?」


「二百四十だクソガキ」


 振り返ると重機関銃ブローニングM3を両手に構えたエンジェルがいた。


 一人では携行困難な重機関銃を片手で一丁ずつ、かなり非常識な絵面だが、それを可能にする性能が彼の着用しているスーツにあるのだろう。


「避難状況はどんな感じですか?」


「六割方完了している。ヘリが飛び立つまであと十分てところだ。非戦闘員が終わったら次は俺達だ」


「了解、じゃああれどうします?」


 山岡が指差した先にいるものは進軍を続ける奇獣の群れ、進軍速度を鑑みると接敵まであと二十分というところか。ギリギリだな。


 よくよく観察してみると小型奇獣が先行している。中型奇獣のナックラヴィーは高速道路に阻まれて二の足を踏んでいるようだ。と思ったら高速道路を破壊し始めた。


 この調子ならすぐに小型奇獣と合流するだろう。

 それに対処すべく滑走路では五十メートルおきに各小隊が陣地を構えている。


「一斉掃射で小型奇獣の進軍を阻み、RPGでナックラヴィーを撃破するというのが中隊長からの命令だ」


「流石に十五人余りの小隊四つではキツくないですか?」


「エントランスから二個小隊が応援に来る」


「それなら安心だ」


 安心ではない。奇獣の数が思ったよりも多い、現有戦力では戦線を維持するので手一杯だ。


 もうじき避難は終わるからこれ以上の戦力の追加は見込めない。むしろ少しずつ撤退しなければいけない。


 そうなると相手の主力を叩いて奇獣の統率を乱すかひたすら弾幕を張って足止めをしなければいけなくなる。


「お前らは糾弾手だ。場合によっては偵察と上への連絡もやってもらう」


「了解しました」


「左端二人の糾弾手をやれ」


「じゃあ行きますか、僕は端から二番目を担当するから若宮は端をやって」


「いいだろう」


 そして山岡と若宮はそれぞれ持ち場につく、糾弾手は簡単にいえば弾込め係だ。銃がジャムらないよう気を付けて弾帯や弾倉を装着する。

 これがいるとジャム率が大幅に下がって得をする。


 小型奇獣が射程圏内に入った瞬間、数十の機関銃が一斉に火を吹いた。

 前にいる奇獣から順に穴が穿たれて絶命していく。その奇獣が死ぬ様と、耳を砕くような音、全身を震わせる振動が一種の快感を産み戦意を向上させていく。


 三分程経ったろうか、早くも半分以下に減った小型奇獣が滑走路全体を覆うように展開を始めた。


「動きが妙だな」


「何がですか?」


 山岡が糾弾手を務める男性が尋ねる。視線は正面を向いたまま、指は依然として引鉄を引き続けていた。

 名前は確か斎藤といったか。


「戦術的なんです。わかりますか? 中型奇獣に合せて足並みを揃えてゆっくり進軍している。小型奇獣を盾にしているんです。RPGが放たれたらそれで防ぐつもりなのでしょう」


 山岡のその言葉を証明するかのように、小隊が放ったRPG弾をナックラヴィーが長い手で複数の小型奇獣を掴んで放り投げてぶつける事で防いだ。


「ほんとだ」


「ナックラヴィーにあんな繊細な動きをさせるなんて、これはあたりだな」


「あたり?」


「指揮官がいるという事ですよ、人間と同等の知性を持つ奇獣のね」


「それってまるで噂の奇人みたいですね」


「てかそれなんだけどね」


 半年程前から、奇妙な噂が前線で戦う兵士達の間で広まっていった。

 その内容が、人間の奇獣に遭遇したというものだ。


 人間の形をし、言葉を紡ぎ、奇獣を従える、人間のような奇獣、いつしかそれを人々は奇人と呼ぶようになった。


「問題はどこにいるかだけど」


「どこにいるんで……」


 斎藤の言葉は最後まで紡がれることは無かった。突然彼の首がパクっと開いたからだ。

 一瞬遅れて血が噴水のように吹き出る。


 斎藤は目を見開いたままその場に崩れる。死んでいる事は一目瞭然だった。

 唯一の救いはほぼ即死だったという事だろうか。


 山岡はバックステップでそこから離れた。斎藤がいた地点、そこに薄ら血でコーティングされた刃のようなものが浮かんでいた。


 山岡は腰からプレートを取り出してトンファー型に展開する。両手に構えて血濡れの刃に向き合う。


「おい! 何があった!? 状況を報告しろ!」


 エンジェルの怒号が背後から聞こえる。それを合図にするかのように刃が山岡へ向けて飛んできた。


 山岡は左のトンファーでそれを弾く。間近でそれを見て気付いた、刃から一本の線を描いてまっすぐ空間が歪んでいたのだ。三メートル先で大きな揺らぎが垣間見え、そこで線が切れていた。


「若宮あああ!」


 大きな揺らぎの向こうで糾弾手を務める若宮へ通信を繋げて叫ぶ。


「奇人だ! リーチは三メートル以上! 能力は透明か光の屈折!」


「承知!」


 若宮は銃手に「スマン」と一言だけ告げて飛び出す。走りながら腰に差した刃の無い柄を握り構える。間もなく柄から光が伸びて刃の型を形成する。


 レーザーブレイド、若宮の使用武器だ。


 若宮は数歩進むと何も無い虚空に剣を横薙ぎに払った。すると空間に切れ込みが入り、そこから赤い血が流れてきた。

 そこは山岡が大きな揺らぎを確認した地点だった。若宮は山岡の叫びの後の数秒で敵の位置を割り出したのだ。


「よくわかりましたね」


「勘だ! ゆえに浅い!」


 勘で割り出したのか。


「一体何が起きたんだ! 説明しろ! 何故斎藤が死んだ?」


 エンジェルが重機関銃を小型奇獣に放ちながら尋ねた。こんな状況でも冷静に自分の仕事を行えるのは流石プロといったところ。


「敵襲です! 説明している余裕はありません! こっちは僕達が何とかしますので小隊長はそのまま奇獣を抑えて下さい!」


 言って駆ける。狙いは空間の傷。だが若宮がそれを阻んだ。


「止まれ! もう一体いる!」


 急ブレーキをかけて体を仰け反らせる。瞬間鼻先の空間が歪んだ。あのまま進めば喉元が切り裂かれていただろう。


「助かった。そっち任せる」


「うむ」


 傷を負った方は若宮に任せ、山岡は自分を攻撃した相手を探すべく周囲を注意深く観察する。


「いた!」


 七時の方向五メートルの地点の空間が微かに歪んでいる。

 そこから二メートルもない距離に機銃を撃つ小隊メンバーがいた。背後の存在に気付いてはいない、進軍してくる奇獣を抑えるのに精一杯なのだ。


 山岡はトンファーの取っ手に付いたスイッチを押す。するとトンファーの側面からナイフのような刃が飛び出した。


 同時、右のトンファーを歪みに投げ付けた。

 トンファーはまっすぐ歪みに飛び、そして突き刺さった。


「But why」


 その声は歪みから聞こえた。和訳すると「何故だ」になる。

 間もなく歪みが消え去り、代わりにクラゲのような頭部をもつ人の形をした奇妙な生き物が現れた。


 皮膚は透き通っていて内蔵や骨が丸見えになっている。そのどれもが人間の物と同じで人間と同じ動きをしていた。


 大きさは百八十センチといったところ。体格から男だと思われる。

 その肩口にはトンファーが刺さっている。


 やはり奇人だ。


「な、何だこいつは!?」


 すぐ近くにいた小隊メンバーが慌てて機銃から手を離し、サブマシンガンを手にして乱射した。


「うああああ死ね死ね死ね!」


「撃っちゃ駄目だ! 逃げて!」


 未知の物に遭遇したせいか、はたまた仲間が殺されたからかはわからないが、恐怖で動揺してこちらの声が聞こえていない。


 対する奇人は身に受ける弾丸に怯みはするものの、傷らしい傷はつかなかった。

 この間に山岡はポケットから錠剤を取り出し、マスクの口を解放して飲み込んだ。


「HAHAHAHA」


 笑った。サブマシンガンを撃つ彼を嘲笑う加の如く。

 奇人はトンファーを引き抜くと、頭部から血管が浮き出た触手を伸してトンファーを掴む。


 触手は一瞬ゆらぁと漂った後、サブマシンガンのマガジンを取り替える隙を狙って触手を飛ばした。高速で伸びる触手の先に付いたトンファーが彼の頭を砕いた。


 奇人が姿を現してから僅か数秒の出来事である。


「No Silly」


 他愛もないと言っている。その後奇人は山岡の方向を向いてトンファーを投げ捨てた。

 カラカラと乾いた音をたててトンファーが山岡の足元に転がり止まった。


「舐めたマネしてくれるじゃないの」


「The following is a differents」


 次は貴様だ。そう言った。

 山岡は足元のトンファーを拾い構える。


 奇人は頭部から先が鋭利な触手を六本伸して飛ばした。山岡はあえて前に飛び込んだ。

 正面の一本を右で弾き、左右から来た二本を前転で回避、だが体制を立て直す前に再び正面から残りの触手三本が飛んできた。間に合わない。


 奇人は勝ち誇った顔をした。しかしその顔もすぐに歪む事になる。

 山岡の動きが急に早くなったのだ。先程までの二倍、いや三倍の速度で動き、触手を躱す。

 気付けば既に山岡は奇人と至近距離にいた。

 ようやく錠剤の効果が現れたのだ。錠剤はエッツェルから貰いたてホヤホヤの身体強化薬。


「何だ、大した事ないじゃん」


「Fuck!」


 次の瞬間、奇人の胸にトンファーが突き刺さった。奇しくもさっき刺さったのと同じ右のトンファーだった。

 山岡はトンファーを引き抜かずにそのまま横に薙いだ。


 肉が裂けて心臓の破片が地面に飛び散った。ゆっくり奇人は後ろに倒れる。目には光が無く、呼吸も途絶えていた。


「こっちは終わったよ」


「遅かったな、こっちの方が三十秒早かった」


 若宮の足元には首を切り落とされた奇人がいる。

 姿形は山岡が対峙したのと同じだ。


「そっち既に傷を負っててハンデあったじゃん」


「だが俺の方が早かった」


 この意地っ張りめ。何を言っても勝ちを譲らないらしい、別に勝負していたわけではないから勝ちというのはおかしいが。


「おい! 奇獣が撤退していくぞ!」


 通信からそんな声が聞こえた。振り返ると空港に進行していた奇獣の群れが反転して移動している。

 ナックラヴィーがこちらを向いたままゆっくり後退している。殿のつもりなのだろう。


 小隊各所から安堵の声が漏れる。


「やったぞ! 凌ぎきった!」「これで帰れる」「ざまあねえな」


 と戦闘が終わったからか好き放題言っている。

 だが山岡は彼等と違い仮面の下で苦渋の顔をしていた。


「エンジェル小隊長、今のうちにここを離れましょう」


「あん? 言われなくてもそのつもりだ。つーか何をそんなに焦っている」


「焦りますよ、第二波がくるんだから。それに未だに飛び立たないヘリが気になります」


「何? おい何でまだヘリが飛んでねえんだ!」


 エンジェルの叫び声に小隊メンバーが反応する。うち一人が「故障すかね」と無難な意見を述べた。

 エンジェルは小隊から三名選出しヘリの元へ向かわせた。


 更に三名をエントランスに向かわせる。エントランスの動きが静かなのと、増援の小隊がいつまで待ってもこないからだ。


「おい十字仮面」


「山岡です」


 仮面に十字のスリットが入ってるからって安直ではなかろうか。


「どっちでもいい、さっき第二波が来ると言ったな、あれはどういう意味だ?」


 一応意見は聞いてもらえるのか。粗暴な態度とは裏腹に人の話を聞く冷静さと謙虚さはあるようだ。


「奇獣は知性が低く基本的に本能のままに動きます。そして奇人はそんな奇獣を従える事が出来ます。さっき僕達が奇人を倒しましたが、奇獣は変わらず統制のとれた動きで撤退を始めました」


「奇人つうのはさっきお前が戦ってた奴か、つまりその奇人がまだ残っていて、奴らは体勢を整えてやってくると」


「そういう事です」


 理解がはやくて助かる。

 奇獣が撤退したのも奇人が倒されたから様子見で一旦退いたに過ぎない。すぐに態勢を立て直してやってくるだろう。


 そうこうしているうちにヘリへ向かった小隊メンバーからオープンで通信が入る。


「大変です隊長! ヘリに乗っていた人間が全員死んでいます!」


「何だと!?」


 ヘリの中は地獄絵図そのものだった。ある者は頭を砕かれ、ある者は胴体を割かれ、ある者は体をめった刺しにされていた。

 おそらくさっき戦った奇人の仕業だろう。


「奴らは透明になって僕達を素通りしてヘリを襲撃したんだ。ここにいる人達は突然の奇襲で何が起こったか理解する前に全滅。僕達は離れたところで機銃を撃ってたから気付かなかった」


「クソが! 結局任務は失敗か!」


「嘆いてる暇はありませんよ、早く撤収しましょう」


 すぐさまヘリのモーター部分とコックピットを確認する。残念な事に肝心の駆動系が壊されていた。

 諦めず他のヘリを確認するも全てのヘリが壊されていた。


「あの奇人はこれが目的だったのか、さしずめ欲を出したら僕達の返り討ちにあったってところね」


 とそこで、慌ただしい足音と共に小隊メンバーが現れ、勢いよくエンジェルに対して敬礼をした。


「小隊長! エントランスには奇獣が確認されません。そして迎撃部隊が全滅しています」


「何!?」


 エントランスを確認しに行ったメンバーからの報告は、戦いに一度勝った喜びを打ち消すには充分過ぎた。お釣りがくるほど。


 そしてそんな山岡達に追い討ちをかける報告がくる。


「小隊長! 東方五キロの地点に奇獣が集結しつつあります! また小型奇獣の群れがこの空港を包囲しつつあります」


「クソがっ! 奴らどうしても俺達を殺し尽くしたいのか! 撤退だ、街の方へ逃げるぞ!」


 小隊メンバーの一人が資材置き場から調達したトラックに乗って滑走路を走る。


 流石に十人が乗ると荷台はかなりせまい。

 荷台から外の様子を伺うと、他の三つの小隊も多少もたつきながらも撤退行動に入っていた。


「避難補助、奇獣の大群、複数の奇人の存在、徹底した殲滅行動、何かこの任務腑に落ちないな。若宮はどう思う?」


 山岡は隣の若宮に尋ねた。


「何とも言えんな。奇人の目的がハッキリしない、とにかく今は生き延びるのが先決だろう」


「うん、絶対生き延びて奇人を殺そう」


「そこは街に帰るじゃないのか」


「殺す方が大事だよ」


「そうか…………お前も随分変わったな」


 若宮の最後の呟きは山岡の耳には届かなかった。いやあえて聞こえなかったフリをした。図星だったからだ。

 ゆえに山岡は話題を逸らすことでその感情を誤魔化すことにした。


「そんな事より若宮、ちょっと手伝ってよ、今のうちにやる事やっとかないと」


 若宮は「仕方無い」と言って山岡を手伝い始めた。

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