子龍編 学園に行こう!

うーん、不味い!もう1枚!


あ、どうも!ドライトさんです。


私達の荷物も片付けが終わり、引っ越しの作業も大分も落ち着いたので今は私の特製引っ越し蕎麦を皆に振る舞っています!




「ドンドン食べてくださいね!」


「なかなか、いけるわね?」


「シリカ姉様、こちらの薬味を入れると味が変わりますわ」


「ドラ公、後でレシピ教えてくれよ?

それか私も異界の知識にアクセスしてみようかな?」


「ドラちゃん、、、15枚目よろ、、、」


「ア、アンジェさんよく食べますね?」


「とうちゃま!もっとたべたいです!」


「こ、こらステラ!ゆっくり食べなさいと言ったではないか!?」


「おいちいです!おかわりです!」


「ルチル?そんなに慌てなくてもドライトがまた茹でてくれますよ?」


皆それぞれの席に着いて龍族は龍のままだと箸が使いづらいのでシリカ姉達や、珍しくセレナ母様とディアン父様に祖父ちゃん祖母ちゃん達も人化して食べている、シリカ姉達とメルクルナがワイワイ言いながら食べている横でセレナ母様とディアン父様が箸を使い慣れていないステラとルチルに食べさせていた。


そんな中で天使族と竜人族のテーブルの1つが静まり返っていた。

そこに座っているのは、マルキダエルにアラトロン、ウェルキエル、ファレグと言う脳筋の男達なのだが彼等は巣の戦いで勇敢にも他の者達よりも前に出てたのでご褒美をあげているのだ。


ちなみにウェルキエルとファレグは俺に吹き飛ばされていなかったが、マルキダエルとアラトロンのすぐ後ろに居たために俺に踏み潰されてたと、ハマリエルとフルに報告を受けたのでやはりご褒美をあげている。


「ドライト様、、、こ、これがご褒美なのですか?」


「そうですよ?このお蕎麦と天ぷらがどうかしましたか?」


「なんと言えば、、、」


「ええっとですね、、、」


「ううう、、、」


彼ら4人の前にはやはり蕎麦と天ぷらが並んでいるが、蕎麦はブヨブヨで天ぷらは形が前衛芸術になっていて面白い。

しかも蕎麦つゆと天つゆは何故かシュワシュワと音がしていて沫あわがでている。


「ステラとルチルの手料理ですよ?

ありがたくいただくのです!」


「「「「い、いただきます、、、」」」」


4人が恐る恐る口にすると、、、予想道理、激マズだった、しかしドライトがご褒美としてステラとルチルの手料理を振舞ったのだ、不味いなどと言え ばどんな目に合う事か、、、

だからこそ4人は必死に口にしている、するとアラトロンが言い出した。


「ド、ドライト様!妹様方の手料理を私達だけでいただくのは悪いです!是非アスモデルとオク達にも分けて差し上げましょう!」


「それだ!この様な栄誉をわれ等だけ頂くわけにはいきません!皆で分かち合いましょう!」


「「ブフゥゥゥゥ!」」


アラトロンとマルキダエルそんな事を言い出したために、アスモデルとオクが盛大に噴き出してしまうがハマリエルが反論した。


「私達にはもったいないです!天使族と竜人族の長であり勇気を見せたマルキダエルとアラトロン、ついでにウェルキエルとファレグにのみ、与えれば良いと思います!」


だがそこで、、、


「え~私は妹様達のも食べてみたいなぁ~」


「フ、フル、あんたね!」


「フルは良い子ですね、それでは皆さんもどうぞ!」


フルの言葉を聞いたドライトが全員の前にステラとルチル作の蕎麦と天ぷらが1人前づつ並べられた。

天使族も竜人族もヒクついているが、、、


「うーん、初めてにしては上出来じゃない?セレナさんはどうですか?」


「そうですね、初めてでしかもお蕎麦と天ぷらですからね?メルクルナさんもう食べたんですか?」


「うむ、普通に美味いぞ!」


「ディアン様、それ父としての補正が入ってますから、、、」


「シリカ、父とはそういう物なのだ!私も昔お前が始めて作ってくれたクッキーを食べた時の感動は忘れていないぞ!」


「あなたあの時は泣きながら食べてわね、、、甘じょっばいクッキーを頬張ほおばって、、、」


「パ、パパ!ママ!昔の話をしないでよ!」


「シリカ姉様、ご両親の呼び方が昔に戻ってますわよ?」


「へー、、、シリカ姉は昔そんな風に呼んでたんだ、、、正直引くわw」


「、、、ドン引きです」


「あ、あんた等ねぇ!大体サルファだって昔は私のマネしてパパママ呼びだったでしょうが!リア、アンジェ!あんた等もよ!」


「「「そ、そんな記憶はないです!」」」


シリカ姉達は揉め始めているが、メルクルナに父様母様、アーゲート夫妻は黙々と食べている、その横で祖父ちゃん祖母ちゃん達は


「孫が作ったと思うと何を食っても美味いのぅ!」


「そうなのよねぇ、、、でもそれだと正当な評価が出来ないわ、、、」


「ううむ、ちゃんとした評価しないとステラとルチルの為にならんからのぅ、、、」


「あら?天使さん達と竜人さん達に評価してもらえば良いじゃない!」


などと言い出した、その為に天使も竜人も全員が固まっているが、メルクルナや龍に龍神達だけでなくステラとルチルも口いっぱいに天ぷらを頬張り、 両手に1本づつ海老天を持ったまま天使と竜人を注目している。


「どうですか?早く意見を言ってください?」


天使も竜人も固まっている中、1人の竜人が立ち上がり


「不味いです~激マズです~!って言うかぁ~天つゆと蕎麦つゆはこれ、コーラーですよねぇ~?これは普通に教えてあげた方がよかたんじゃないですかぁ~?」


っとフルが言い放った。


全員が固まっている中、オクとハマリエルは真っ青になっている。

竜人族からそんな事を言う者が出てしまったのだ、連帯責任になればどんな罰を受けるか、、、


ハマリエルは親友と言っても良い、フルがどんな罰を受けるのか想像して、カタカタ震えながらフルの前に立ち最悪自分も罰を受けるからと言い、酷い罰を与えない様に頼もうと考えたが肝心のフルは蕎麦つゆと天つゆをドライトが作った物に変えてステラとルチル作の蕎麦と天ぷらを食べて、


「こっちのつゆならなんとか食べれますよ~」


などとのんきに言っている、するとドライトが妹達が作った蕎麦と天ぷらを妹達作のつゆにつけて食べ始めた。


「うーん、不味い!もう1枚!」


「は~い!」


ドライトがそう言うとフルが蕎麦を持ってきてドライトの前に置いた、ドライトはそれを自分の作ったつけ汁と妹達のつけ汁につけて交互に食べる。


「フルの言う通りですね!私のなら何とか食べれるレベルですよ!」


そうドライトが言うので、アーゲート夫妻がつけ汁を変えて食べて「そうだな?」「うんうん、こっちだとそんなに不味くわないわ」と言いシリカ達やディアンにセレナも変えて食べている。


この反応をみてオクが口を開こうとした瞬間、竜人では珍しい知性派のオフィエルが口に天ぷらを突っ込んできた、オクがビックリしながらオフィエルを睨にらむとオフィエルが黙ってる様にジェスチャーしてきたのでオクは黙り込んで口の中の天ぷらを食べ始める、マルキダエルがこちらを見ていたので黙る様に視線を向けるとマルキダエルも黙々と食べ始めた、だが空気の読めないアホが4人ほど食べるのを止め発言する。


「そうですよね!こんな激マズ料理がご褒美のはず無いですよね!」


「ドライト様も冗談がすぎますよ!これを完食しろだなんて!」


「そうですそうです!最初に食べた時に吐きそうになりましたし!」


「これを完食とか罰ゲーム以外の何物でもないですよ!」


「「「「ハッハッハッ!」」」」


周りの龍や龍神達の雰囲気が変わったのに気がつかずに4人のアホは笑い出している、そこにドライトが語りかけた。


「そ、そうですか、食べる事もできませんか、、、ああ!そうだった!あなた達4人、マルキダエルにアラトロン、ウェルキエル、ファレグは後でちゃんとご褒美がありますからね?、、、ご褒美が!」


悩筋のアホ4人は気がついてないが他の天使や竜人は真っ青だ、ドライトが凄まじい顔をして龍神達とディアンとセレナの顔が能面の様になっている、 ハマリエルとフルが無邪気に言う。


「確かに激マズですよね!こんなん普通完食できませんよ!」


「でもでも~妹様のお料理だよ~全部食べなきゃ~!」


「もしかし初の料理ですか?ならなら、なおさら出されてる物全部食べなきゃですよ!」


「ね~!別に毒ってわけじゃないんだから~、敬愛しているドライト様の妹様方のお料理だもの~!」


その言葉にドライトはニコニコおかわりしますか?などと言って、ハマリエルとフルは美味しい食べ方あるかもだし、妹様の教育のためにも食べますよ!っと言っている、アホ4人は激マズ料理を食べなく済んだ事に油断して周りの反応に気がついてない、これが後の悲劇を生むとは気がつかずに、、、




1時間ほどして食休みとなり皆休んでいる、龍神達と他にアホ4人ほど除いて、ゆったりと休んでるとドライトに通信が入る。


「キャ、キャロです!美少女になりました!、、、ド、ドライト様この着信音シリーズやっぱり止めませんか?ダメですか、、、は、恥ずかしいで す!」


『キャロ、あなたから連絡してくるなんて珍しいですね?』


『ドライト様、ご無沙汰しております。今日は少しお聞きしたいことが出来たので連絡をいれました』


『なら、こちらに来ますか?

今ちょうど昼食を食べ終わったんですがキャロにも味わってもらいたいと思ってたんですよ!』


『は、はい!

では、お伺いさせていただきます!』


そう返事があると同時に部屋の隅に転移陣が現れる、そして中からキャロリンとその兄達に姉と騎士総長のティナに宮廷魔導師長のマンフレッドにケビン大公が出てきて最後にエレイン側妃が出てきた。


てっきりキャロリンだけ来るのかと思っていた俺は慌てて追加の蕎麦と天ぷらを作り始める。

ステラとルチルも作り始めるがセレナ母様に「普通の人にはきついから止めなさい」っと、止められて抱っこされている。


「ちょ、ちょっと待っててくださいね!?今急いで茹でますから!」


そうドライトが言うとスキルを総動員して高速で作業を進める。

キャロリンとエレイン側妃にティナが慌てて手伝おうとするが


「お客様なんですから、座っててくださいね!」


と、ドライトに言われて大人しく座って待っている事にしたようだがキャロリンの兄、ライアンが


「お前も手伝うフリぐらいしろよ!」


っと、ライアンと双子の姉弟のアリーアに言い始める。


「あんただけが食べるんだったら、作ってやったんだけどね!

キャロやドライト様が食べるかもしれないのに私が手を出すわけにはいかないでしょ!」


「ど、どう言う意味だよ!?」


「私の料理食べて死ね!って事よ!」


「お、おま、、、ちょっと待て?最近キャロが焼いたクッキーだとかなんか色々貰ったけど、あれってまさか、、、」


「キャロと私が作った物よ?あんたに渡したのは私が味つけした物だけどね!」


「ど、どうり恐ろしく不味かったはずだ、、、!

1度倒れたんだからな!」


「ああ、、、あの時の事ね、、、

あの時は本当に心の底から、、、惜しいって思ったわ!」


「て、てめぇ!」


ライアンは叫ぶとアリーアに飛びかかるがアリーアは風弾をライアンの顔面に叩きつける、ライアンは壁際まで吹き飛ばされて飛び起きる。


「このクソ妹が!」


「メルクルナ様の神界にして龍様方の住みかに鼻血を垂らすなアホな弟が!」


2人は睨みあい、キャロリンがオロオロしながら止めに入っている、そこにドライトが来て言った。


「仲の良い姉と弟ですね!」


「ドライト様!仲が良いなんて事は、、、弟?」


ライアンは抗議しようとして、聞き返すがアリーアが身を乗り出してドライトに質問する。


「ド、ドライト様!私が姉でライアンが弟なのですか!?」


「そうですよ?」


「そ、そんな、、、

ドライト様!嘘だと言ってください!私が兄だと!」


「龍の眼で鑑定したので間違いなくあなたが弟です」


そう教えると、愕然がくぜんとして動かなくなった。


「動かなくなりましたね?」


そう言いながら俺はライアンの頭をペチペチ叩いてると、エレイン側妃が話しかけてきた。


「ドライト様、、、この2人はどちらが上かで揉めていたんですよ、、、」


「はぁ、、、」


「ドライト様の龍の眼で受けた鑑定の結果なのでショックだったのでしょう、、、」


「だからあっちはあんな事になってるんですね」


ドライトが顔を向けた方向ではアリーアがテーブルの上に立って万歳を繰り返していたが、アンディ王太子にはたき倒されてテーブルから引きずり下ろされている。


「いたたた、、、お兄様!酷いですわ!」


「だまれ変質者!神様や龍様方の目の前で奇行に走るな!」


そう言いながら、アンディ王太子はもう一発殴ってアリーアとライアンに先に帰るように言うが、2人は大事な話なのだから参加すると言い帰ろうとしない。




そうこうしているうちにドライトはそう言えば何か聞きたい事が有ると言っていたのを思い出す。


「あっちの変態達はアンディ王太子に任せてキャロの聞きたい事を聞きますか、、、あれ?どうしたんですか?」


ドライトがキャロリンとエレインにケビンとティナを促うながして席に着こうとしたが皆ついてこない、そこで気がついたのだがキャロリンとエレインはティナの事を気にしているようでチラチラ見ている。

そして何時も明るいティナも暗い顔をしてアンディ王太子を見ている。


「ティナさんは、なんかあったんですかね?

でも、恋愛相談は受け付けていないんですよ?」


「ド、ドライト様、、、」


俺に相談したい事はまさにその事だったのだろう、キャロリンは泣きそうな顔をしているが俺は困り果てて言った。


「いや、キャロの頼みですから聞いてあげたいんですが、、、」


「ドライトさんは恋愛経験が無いですものね?」


「ここは姉であり、大人の女である私達がドライトに代わり」


「そうですわね、キャロさんの恋愛相談に」


「歳上の私達が相談にのってやるぜ?」


「むふぅ~、、、私達に任せて、、、!」


メルクルナとシリカ姉達がそう言って近寄ってきたが、、、


「シリカ姉達こそ私よりも長く生きてるのに恋愛経験無いじゃないですか、あとメルクルナさんは問題外ですよ?

まぁキャロに話を聞いてから皆の意見を聞いて見ましょう、、、」


メルクルナとシリカ達はヒクヒクしてドライトを睨にらみ付けているが、ドライトは気にせずキャロリンを促うながして何があったのか聞くことにした。


「実は私達に学園、賢者の学園に通う事になるかもでして、、、それでですね?「みなまで言わなくても良いです!」は、はい!?」


ドライトはキャロリンの言葉を遮さえぎり、キャロリンを見つめて言った。


「護衛が必要なのでしょう?

私がついていきますから安心してくだ「ダメです」か、母様!?」


「キャロちゃんの為とは言え、他の大陸にあなただけ行かせる訳にはいきません。

第一ステラとルチルはどうするのですか?」


「心配ありません、2人も連れて行きます!」


「余計にダメに決まってるでしょう!?」


「そ、そんな!?」


「ド、ドライト様、護衛は大丈夫です、もちろんドライト様が護衛してくだされば私達も安心ですが、、、」


「そうですか、、、ん?私達ですか?」


ドライトはてっきりキャロリンだけが賢者の学園に行くと思っていたので私達と聞いて、そう言えばさっきも学園に行くのは私達と言っていたのを思い出した。

誰が行くのかを聞こうとしたがティナの顔がマスマス曇ったので、アンディ王太子も行くのだと察したがキャロリンは意外な事を言ってきた。


「今回賢者の学園に留学するのはアンディお兄様にアリーアお姉様、ライアンお兄様に私なんです、、、

護衛としてマンフレッド宮廷魔導士長とティナ騎士総長も一緒に行きます、、、」


「、、、アホですか?」


思わずドライトはそう呟つぶやいてしまったがしょうがないだろう、次代の王であるアンディ王太子にそれ以外の兄妹が全員行くのだ、万が一にでも皆が死んでしまえば王家の跡取りが居なくなる、血縁から選べば良いと思うだろうがお家騒動になり下手すればジェード王国は良くて分裂、最悪滅亡するだろう。

だからこそ、そんなアホな事を決めた王家や重臣達に呆れて言ってしまったのだ。


「ド、ドライト様が心配されるのも分かりますが、ちゃんとした理由があるんです!」


「、、、ちゃんとした理由ですか?

私が納得いかなかった場合はキャロは家で引き取って、私の眷属神として暮らしてもらいますよ?」


「ドライト様、ありがたいのですがとりあえず理由を聞いてください、、、」


そうキャロリンは言って、ティナとアンディから距離をとりエレインと共に理由を語った。

そしてその理由を聞いてドライトはあまりの理由に呆然としてしまったのだった、、、




「アンディ王太子のお嫁さん探しですか、、、あと変態双子はキャロと離れたくないからと、、、

よし、キャロはこれから私の眷属神としてこの神界の本宅に住んでもらいます!めでたいですよ!」


そうドライトが言うと天井から色とりどりの紙吹雪が降ってきる、見るとステラとルチルが「「キャロ姉ちゃん、おめでとー!」」と言いながらバラ撒いていた。

それを見てマンフレッドとケビン大公が慌てて言ってきた。


「ド、ドライト様!お待ちください!」


「ライアンとアリーアに関しては表の理由なのです!」


「?、裏の理由が有るんですか?」


そして語られた理由にドライトだけではなく龍神や龍達にメルクルナ達も頭を抱えてしまった。


アンディ王太子は今年で23になる、だが頑なに誰とも婚約しないでいる。

このまま結婚しなければ子ができない、つまりアンディの次の王が空白になるのだ、ライアンは子のいないケビン大公の家にケビンの妻だったルーク家の縁戚から嫁を貰い後を継ぐ事が決まっている。

アリーアも魔導王国の第三王子に嫁ぐ予定だったが、キャロリンと離れたくないからと許嫁を殴って解消されてジェード王国内の貴族と結婚するつもりが第三王子が「なら私が婿としてそっちに行く!」と、言う事でジェード王国で公爵家として住む事が決まっている。


その第三王子ってマゾですか?っとドライトが聞くと、ジェード王国に幼い頃から留学で来ていて双子とキャロリンとは幼馴染でアリーアにぞっこんなのらしい。


なんにしろ、2人の将来は決まっているのと後のお家騒動になるからとステファンス王やケビン大公、アンナ王妃にエレイン側妃が無理矢理アンディ王太子の1年間の留学を決めてそこでお見合いさせる事にしたのだとの事だった。

アンディ王太子はそこでも頑なに拒否していたが、色々有って先延ばしにされていたアリーアとライアンにキャロリンの留学を同時にする事にしてその面倒を見ろとステファンス王がアンディ王太子に命じた、可愛い弟と妹達の為にと言う事でシブシブ留学する事にしたとの事なのだ、つまりアリーアとライアンはアンディをお見合いに行かせるための撒き餌と言う事らしい、、、そこまで聞いてドライトは暗い顔のティナを呼んだのだった。


「何か御用でしょうか?」


「ティナさん、あなたに聞きたい事が有ります、正直に答えてくださいね?」


そうドライトは言いながら眼を光らせて力を顕あらわにしていく、その姿を見て周りの皆も当人のティナもアンディ王太子との関係について聞こうとしているのだろうと思い注目しているとドライトは語りかけた、、、


「ティナさん、、、あなたは本当にエルフですか?エルフにしては胸、つまりオッパイが大きすぎるんですよ!前から不思議に思ってたのでこの機会に聞こうと[ムンズ]あ、あれ?母様なんで私を掴むんですか?今大事な話を、、、!」


「あなたは女性になんて事を聞いているのですか?向こうでお仕置します!いらっしゃい!」


「だ、だってエルフと言えば皆スレンダーなのにティナさんは巨乳なんですよ!?しかもただの巨乳ではなく魔乳と言ってもいいサイズなのです!気になるじゃないですか!」


「お黙りなさい!ティナさん、みんなちょっと待っててね?」


ドライトは引きずられて行くがその間も「母様!レアな巨乳エルフの秘密が!魔乳が〜!」等と言っていたがセレナに隣の部屋に連れられて行ってしまった。

ティナは真っ赤になっていたが、キャロリンやアリーアにメルクルナ達も不思議そうにティナの胸を見つめていたのだった、、、




そんなどうでも良い一幕があったが、ドライトが尻を抱えてセレナに抱っこされて帰ってくると、アンディ王太子とティナを呼び言い切った。


「あなた方がさっさと結婚すれば今回の問題は解決するんです!私のお尻がこんな目にあったのもある意味あなた方のせいなんですからさっさと結婚してください!ううう、、、

ああ、そんな関係じゃないとかはもういいですのでエレインさんに結婚の許可を貰いなさい!、、、痛くて座れませんよ!?」


「許可します」


「めでたいですね!あうう、、、お尻があぁぁぁ、、、へ?種族が違うから子供が出来にくい?ならティナさん以外にもお嫁さんをもらえば良いじゃないですか!次期国王なのですから何人貰っても問題ないでしょう!?、、、今まで1番痛いですよ?お尻に回復魔法かけても全然回復しません!

、、、身分が違う?何時までもグダグダと、、、セレナ母様、ティナさんに守護でも加護でも授けてください!これでレムリア祖母ちゃんの娘であるセレナ母様から選ばれたティナさんの身分に文句言う者は居ません!、、、キャロお尻にその薬を塗ってください、痛み止めです、、、ううう、、、まだ痛いですよ!?」


そうドライトが言った事でアンディ王太子とティナ騎士総長の結婚が決まり、キャロリンが「これで安心してライアンお兄様とアリーアお姉様とで学園都市に向かえます」っと言うと、エレインが「あら?アンディとティナにも行ってもらうわよ?」っと言いだした。

その言葉にキャロリンが驚き聞き返す。


「お母様、アンディお兄様はもう行かなくても良いのでわ、、、?」


「何を言っているのです!ドライト様も言っていたではないですか、子供が出来にくいなら別にお嫁さんを貰えと!

これも王族の勤めです、あと2、3人は学園でゲットしてきてもらいます!」


「狩猟か何かに聞こえますね、、、やっと、痛みが引いてきましたよ、、、

あ、あとやはり護衛としてついて行きますので、キャロよろしくお願いしますね?」


「ドライト?ダメと言ったでしょう?」


「ドライト様、、、セレナ様もああ言っていますし今回は、、、」


「母様、別に留学が終わるまで学園にずっと向こうにいる訳ではありませんよ?

向こうに着いたらキャロ達の住む場所に転移陣を設置して帰ってきます、っと言うかキャロ達も安全の為にこの家に住んでもらいますよ!」


「魔導飛行船とか使えば1週間ぐらいかしら?なら、、、良いかしら?」


「どうせなら皆で行きませんか?

飛行船で優雅な船旅をして学園都市の観光してから帰って来るのも良いではないですか、初めての家族旅行ですよ!」


俺がそう言うと、ディアン父様やシリカ姉達も「家族旅行、、、いい考えだな!」や「いいわね、、、自分の羽で飛ばないのも面白そうだし!」などと言って乗り気だ。


「うーん、、、何持って行こうかしら?楽しみだわ!」


「、、、え?メルクルナさんも来るんですか?」


「なによ!私だけのけ者にするつもり!?」


「メルクルナ様、、、世界の管理はどうするのですか?」


アスモデルが怒りにプルプル震えてそうメルクルナに言うと、


「私はドライトさんの監視に行くのよ!それに何かあれば転移陣で戻ればいいんだし!」


そうメルクルナが言うとアスモデルは俺を見て、


「頑張ってくださいメルクルナ様!」


っと許可した。


「どう言う意味ですか?まるで私が問題児のようではないですか!?」


「ドライト、、、自覚無いの?」


「ドライトさんは完全に問題児ですわね」


「問題児のようじゃなく、完全に問題児だろ!」


「ドラちゃん、、、笑いで天下を取ろう、、、?」


等と言われた、、、アンジェ姉さんは何を言いたいのか分からないが、、、


こうして、キャロリン達兄妹と俺達は学園都市に向かう事になったのだった。




「ドライト様ご質問して良いですか?」


「マンフレッドさんなんですか?」


「魔導士として疑問なのですが何故、龍の方々はわざわざ転移陣を設置するのですか?

ご自分の力で転移するか管理システムで飛べば良いのではないですか?」


「ああ、、、行った事が無い所に龍の力で無理に転移すると転移した先が魔力波で半径数キロ吹っ飛ぶんですよ、、、転移陣が有ると平気なんですが、、、

管理システムだと次元にかなりの負荷が有るみたいで、、、1度次元が裂けましたし改良中です!

でも面倒ですし転移して転移陣設置してきますかね?」


「向こうまでわが国で最大最高の魔導飛行船を用意します!ゆったりとした船旅をお楽しみください!」


「そうですか?ステラとルチルはどう思いますか?」


「「おふね!のりた〜い!」」


「マンフレッドさん、なんなら私が造るなり改造するなりするので最高の船で行きますよ!」


こうして船旅に決まったのだった。




「ドライト!わし等はここで待っておるからのぅ!」


「毎日連絡するのよ?」


「家族旅行を楽しんでくるんじゃぞ!」


「お土産よろしくね!」


「祖父ちゃん祖母ちゃん、、、今まで何してたんですか?食事が終わってから、見かけませんでしたが?」


「マルキダエルとアラトロン、ついでにウェルキエルとファレグを鍛えてあげてたのじゃ!」


「殺してませんよね?ボロボロになってる?そうですか、、、なら次は私と実戦訓練ですね!

ステラとルチルも参加するんですか?では兄妹3人で全力でやってあげますか!」


アホ4人のご褒美はまだ終わらないのだ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る