幼龍編 楽しい実験
やあ!ドライトさんだよ!
朝食を終えて、駄神のメルクルナの願いを叶えてあげる事にした俺は皆と一緒にジェード達が眠るストーンサークルにまた来ているんだ!
「ド、ドライトさん本当にジェード達を神に昇格できるのですか?」
「たぶんだいじょうぶでしゅよ?ジェードとテレサさんはじったいかできるほどでしゅたし、ほかのみなさんもきっかけがあればじったいかできそうでしゅし」
「ううう、、、それが本当ならやっと寝られる!食事も自由にとれる!」
「さぁ!はやくいくでしゅよ!」
っとズンズン森を進んでストーンサークルに近づいていると後ろでシリカ姉達がボソボソと話していた。
「な、なぁドライトの奴急にメルクルナに協力的になったよな?」
「シリカ姉様、ドライトさんなにか変な事考えてるんじゃ、、、?」
「、、、ドラちゃんさっき凄い悪い顔してた」
「まぁ、いくらなんでもメルクルナにそこまでひどい事しないでしょう?」
メルクルナにも聞こえたのか不審げにこちらを見てくる。
「なんのしゅんぱいもありゅませんよ!これでメルクルナさんのなやみもかいしょうでしゅよ! せいこうしゅれはでしゅが(ボソ)」
「ほ、本当ですか!?な、なら1日に2食ご飯を食べたり6、い、いえ、5時間眠る事ができたり出来るのですね!?」
「あなたはかんりゅしんなのでしゅよ!?もっとぜいたくしゅてもいいのでしゅ!」
俺はそう言って疑心暗鬼になったメルクルナを騙 鼓舞する。
「メ、メルクルナさん聞こえてないね、アレ」
「成功すればって何するつもりだよドライト、、、」
「い、一応見張っときましょう」
「、、、ドラちゃん楽しそう、、、、良かった良かった」
「いや、良くない(でしょ?ですよ?だろ?)」
そんなこんなで歩き進んで行きストーンサークルに着いたのだった。
皆にストーンサークルの周りに移動してもらい俺はメルクルナを連れて中央の石まで進むと石に拳を叩きつけた。
「ここはほういされてましゅ!おとなしゅくみんなでてくるでしゅよ!」
ガンガン叩きつけてると石が少し欠けたがかまわずに叩き続ける、となりでメルクルナが
「ヒイィィィ!レムリア様の守護付きの石なのに欠けてるうぅぅぅ!あの拳で昨日私に殴られそうになったの!?」
などと言っているが、無視してさらに叩くとヒビが入りそこでやっと反応が有った。
「お、お待ちください!今行きますから!」
という声と共に、ジェードとテレサが飛び出してきた、それを見た俺はさらに石を叩いて、
「みんなでしゅよ!ほかのひとたちゅもでてくるのでしゅ!」
っと言うとさらに10数人ほど出てきたがそれは光る玉の姿であった。
「、、、ぜんいんでてきたみたいでちゅね」
「さぁさぁ!整列するのよ!」
メルクルナが声をかけるとジェード達も気がついたようで慌てて跪き頭を下げた。
「ドライト様にメルクルナ様まで、一体何事ですか!?」
「ド、ドライト様、私達はともかく他の仲間達はあまり外に居ると魂にダメージが、、、」
そうテレサが言ってきたので安心させてあげる事にする。
「だいじょうぶでしゅよ、けっかいをはっているでしゅからもんだいないでしゅ!」
「そうそう、あなた達は安心して身を任せればいいのよ!」
「し、しかし本当に何事なんですか?私達以外にも皆に出て来いとは、、、」
そこで母様父様に祖父ちゃん祖母ちゃん、そしてシリカ姉達が人化してこちらに来た。
ストーンサークルの中に龍で皆が入ると狭いからね!
するとそれに気がついたジェード達はさらに慌てて土下座状態になった。
「レ、レムリア様に他の龍神様達、龍王様白龍姫様に力有る龍の方々がこの様な場所に来られるとは!」
「テ、テレサと申します!ジェードの妻をしています、拝謁させていただき恐悦至極でございます!」
「ジェード昨日振りね、そんなにかしこまらなくても良いわよ」
「うむ、お主達に用が有るのは我等ではなく、メルクルナとドライトだ」
「なんでも息子があなた達に力を授けてくれるらしいわ」
「心して受け取るが良い」
母様に父様と祖父ちゃん祖母ちゃん達がそう言うがその後ろでシリカ姉達がまたボソボソ言っている。
「やっぱ、絶対怪しいって!シリカ姉どうするよ!?」
「や、やっぱり止めた方が良いのでは?」
「ドラちゃんの結界、、、確かに魂守ってるけど中から外に出れない様にもしてある、、、」
「メ、メルクルナが乗り気だから良いんじゃないの?嫌な予感がするけど、、、」
「いや、シリカ姉嫌な予感しかしないって!」
などと失礼な事を言っているのでメルクルナとジェード達に聞こえない様に念話で話しかけた。
『だまらっしゃい!ジェード達は神になれてハッピー、メルクルナは部下ができて休める様になりハッピー、そして俺は実験ができてハッピー!皆がハッピーになるのだ!良い事づくめじゃないか!』
『こ、こいつハッキリと実験って言いやがったぞ!?』
『ド、ドライトさん何するつもりなんですか!?』
『、、、わくわくする』
『ドライト、貴方本当に力をあげるんでしょうね?』
祖父ちゃん祖母ちゃん達は微妙に心配そうにこちらを見ていたが、そこでテレサが結界の外に出れない事に気がついた。
「あ、あら?外に出れないのですけど?」
「へ?テレサ何言って、、、本当に出れないぞ!?」
っと騒めきだしたがメルクルナはふんぞり返ってジェード達に言い放つ、
「これからあなた達は神に到るのです!そして私の仕事を手伝うのですよ!ビバお休み!」
そうはしゃいでるメルクルナの背後にそっと俺は回り込むと“ドン”っと背中を押した、そしてメルクルナはつんのめり慌てて前に踏み出すとスルっと結界内に入り込む。
「、、、へ?」
「みんなはいりゅましゅたね」
「い、いやドライトさん、私も入っちゃったんですけど、、、?」
「でしゅから“みんな”はいったといったのでしゅ」
「、、、え?」
背後からは
「うわぁ、、、」「ちょっと可哀そううな気が、、、」「ひでぇ、、、」「、、、どきどき、わくわく」
などと聞こえてきたが準備が終わったので俺は本気モードになる、昨日の様に15m越えの銀色に輝く龍の姿になると、母様父様に祖父ちゃん祖母ちゃん達が
「ド、ドライト凛々しくなって!」
「おお、、、流石我が子だ!」
「自慢の孫じゃ!」
「カッコいいわよドライト!」
っと褒めてくれる、シリカ姉達も
「ドライトがいきなり成長したわ!、、、違うみたいね?」
「シリカ姉様体内で混沌と秩序の塊を魔素に変えてそれを循環させる事により一時的に成龍の状態にしているのですよ!」
「姿だけでなく力も成龍並みに上がるのか、、、私達も出来るかな?」
「、、、魔素のコントロール事態は難しくなさそう、、、問題は混沌と秩序の塊をどう巧く魔素のみに変換するかだと思う」
流石にシリカ姉達は一発で見抜いたな、両親と祖父母は前に説明して相談した事が有るけど見せるのは初めてなので、一時的に育った俺を見て喜んでる。
メルクルナ達はギャー!とか助けてー!などと言っているので安心するよう念話で話しかけた、、、
成龍の状態で幼児言葉は恥ずかしいからな!
『安心するのだ、お前達に力を授ける為にこの姿になったまでだ』
「い、いやドライトさん私も結界内に居るんですけど!なんか宙に勝手に浮いてるんですけど!なんでですか!?」
『ジェード達はこの実け、力の授与で神にしかも予定では中級神になるのだ、お前が下級神のままではまずいだろうからメルクルナにも力を授けて上級神にしてやろうと言うのだ』
「こ、こいつ実験って言いかけやがりましたよ?、、、上級神?上級神になれるの!?」
『うむ!最初は力だけだが慣れれば上級神を名乗れるであろう、、、せいこうすればですが(ボソ)』
「わ、私が上級神に、、、ふふふ、、、うふふふふふふ!これでみんな見返してやれる!私をバカにしたあいつもあいつもあいつも!みてらっしゃい!」
「メ、メルクルナ様正気にお戻りください!」
「なんか小声で成功すればだがっとか言ってますよ!」
『これはオマケだ』
そう言って俺は抜け落ちた俺達の鱗や牙や世界樹の枝などを投げ込む。
『自分に合った装備を思い浮かべるのだ、そうすれば皆が神になった時に神器としてお前達の装備となるだろう』
そう言って俺はリュージュさんに命令する。
『サポートよろしこ!』
【はい!例のあれの実験もするのですね?】
『ふふふ、もちのろんよ!』
【楽しみですね、、、ちゃんと付与されるのか】
『大丈夫さ!信じれば叶うはずだ!』
「「「「「「なんかとんでもない事言ってる!」」」」」」
つい興奮して念話がダダ漏れになったみたいでシリカ姉達にジェードとテレサが叫んでいるが、メルクルナは
「みてなさいよ!バカにした皆、バカにし返してやる!」
などと言ってたのでさっさと実験を開始し始めた。
俺は成龍の姿でメルクルナ達が入った結界を宙に浮かせて、それに集中する、そして体内の魔素をさらに高めると爆発的に魔素が増え体内を循環させてから口から打ち出した。
龍はこれをレーザーやプラズマなどに変えてブレスとして放つのだが、そのまま純粋な魔素として結界内に打ち込む。
竜やドラゴンの場合は魔力を放ち火や風や水などに変えて打ち出すのだが、今回俺が放ったのは本当にただの純粋な魔素だった。
しかし、あまりにも濃い魔素なので普通だったら肉体などの物質はちりぢりに分解し魂なども粉々になり最終的に消滅してしまう。
あ、魂が粉々になった、、、
後ろでシリカ姉達が
「あちゃー」とか「うわぁ、、、」とか「ど、どうするんですかあれ?」とか「、、、失敗した?、、、どうやって証拠隠滅しようかドラちゃん?」
などと言っているが失敗したわけではない。
俺とリュージュさんはさらに結界内に集中し魔素をコントロールし始める、粉々になった魂が他の魂と混ざらない様に、そして消滅しない様に慎重にコントロールしながら魂に魔素を力として流し込む、さらに投げ入れた世界樹の枝や葉に純水などで肉体を龍の鱗や牙などで装備を整えていく。
そうこうしていると、流石に神なので少し余裕が有るのか結界内からメルクルナが
『実体化した時の肉体も創るならもっとナイスバディ―に!』
などと言ってくるので、めんどいからパスします!っと返してあげる。
『そ、そんな〜!』
っと聞こえてきたがほっといて作業を進める、魔素が薄くなり、とうとう無くなると結界内に神々しく輝くメルクルナを中心にジェードとテレサが両脇にそして仲間達が後ろに控えていた。
『ふぅ、、、成功です、無事に皆が神となり、メルクルナは上級神に昇級していますね』
「わ、私がとうとう上級神に、、、や、やったわ!ジェード達も無事に神になれたみたいだし、これで休みむ事ができるわ!」
っと嬉しがっている、するとジェードが俺に話しかけてきた。
「ド、ドライト様こういう事でしたら先に一言教えていただきたかったです、、、」
「あ、あの私達は本当に神に、、、しかも中級神になったのでしょうか?」
『なら、誰かに視てもらえば分かるでしょう。
あ、神器は持っているだけじゃ 意味がないですよ!ちゃんと装備しないといけません!』
っと某ゲームの様に声をかけて元の幼龍の姿に戻る。
そして祖父ちゃんが
「どれわしが視てやろう」
っと進み出てきた、そしてメルクルナが私!私!っと言うので最初に見てあげると、、、
名前 メルクルナ管理神
種族 神族(上級神)
状態 健康 隷属 (ドライト) 従属 (ドライト)
ステータス
HP 12000000
MP 15000000
STR 10000000
DEX 13000000
VIT 16000000
INT 16000000
AGI 15000000
MND 16000000
スキル
剣術(神) 槍術(神) 魔法(神) 魔術(神) 超再生(神) 状態異常完全無効 世界管理術(神)
称号
ユノガンド管理神 上級神 ドライトの奴隷 ドライトの下僕
「なかなか、ばらんすがいいしゅてーたしゅでしゅね?」
「そうね上級神にしては少し物足りないけど十分じゃないかしら?」
「そうだな、これからに期待だが十分に上級神としての力は持ってるな」
「おめでとうメルクルナ、ジェード達も中級神や下級神に無事になれたようですね、あなた達もおめでとう」
「めでたいのぅ!」
「や、やった!上級神になってるし、このステータスなら物足りないなんて事ないですよ!みてろよぉ〜あいつ等!」
こうして実験は成功し皆ハッピーになったのだった。
「いやいやいやいやいや!」
「皆様ちょっと待ってくださいよ!」
「特にメルクルナ!お前もう一度ステータス見てみろよ!特に状態と称号を!」
「、、、ドラちゃん便利な下僕を手に入れたね、、、時々貸して?」
「しょうがないでしゅね?ちゃんとおせわしゅるでしゅよ?」
「アンジェにドライトは黙りなさい!」
「へ?ステータスは大幅UPしてるし、称号も上級神に、、、れ、隷属に従属!?なにこれ!」
「あ!お、俺にもついてますよ!奴隷に下僕ってどいう事ですか!?」
「わ、私にはついてませんが?」
ギャーギャーとメルクルナとジェード達が文句を言ってくるので念話で教えてあげた。
『テレサさんは頼めば引き受けてくれそうですが、あなた達は疲れたとかなんとか言って逃げそうだったので従属化しておきました、ついでに隷属化もしてあげましたよ』
「な、なんて事するのよ!」
『ただ単に昇級させるだけなら別に簡単なんですが、力を授与している時にドサクサ紛れで隷属化と従属化させるのには苦労しましたよ!しかも複数ですからね!』
するとシリカ姉が
「ド、ドライトそれって従属化と隷属化しなければもっと簡単に終わってたって事?」
『そうですよシリカ姉、ついでに言うと従属化と隷属化してなければもっとステータスも高かったはずです、良い実験になりましたよ!ありがとうございますモルモットさん達!』
「ド、ドライトさん、、、」
「ひ、ひでぇ、、、」
「ドラちゃん、、、ナイス」
こうして俺は楽しい実験を終えると同時に便利な下僕を手に入れたのだった。
その後すぐにメルクルナに泣きつかれた母様とレムリア祖母ちゃんに解除してあげなさいと怒られて泣く泣く解除するのだった、、、
「あ、あの私達のステータスに幸運、LUKが無くなってるんですが、、、?」
『それは神になって因果律の外に出たからですよ、因果律に支配されるのではなく支配する側になったのですからですね、オロローン』
泣きながら説明していると
「、、、ドラちゃん添い寝してあげるから泣かないで?」
こうして俺の楽しい実験は終わったのだった。
どうでも良いけどアンジェ姉さん添い寝好きだな!
「「私達は楽しくなかったです!」」
メルクルナとジェードがなんか言っていたがほっといて俺達はキャンプ地に戻るのだった。
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