嫌いなおとな

オノマトペとぺ

第1話

こういう理不尽な世界で、いつまでも純粋なままではいられない。


わかった様な口ぶりで、注意する大人も、慰めようとする大人も、

大っ嫌いだ。


わかっていないことをいつかわからせてやる。

自分が如何にくだらない人間なのか教えてやる。

今に見てろよ、大人ども。


そんな風に嚙みついた私も、ついには大人になってしまった。

純粋に何かを信じることも、わかったようなふりをしないことも、

いまの私にはもうできなくなってしまった。

大嫌いな大人に、私はなってしまった。


仕方ないことだ、これが大人ってものだ。

そんな風に思ってしまうのも、私が私の嫌いな大人になってしまったからだろう。

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