第2話 差別の目撃
語り:読者の皆様、こんにちは。井原蔵之介です。前話では、私の両親であります公平と結衣の話をいたしました。2話では、いよいよ公平の知り合いの留学生の方々が登場します。そして、今回からは私の後輩たちがゲストとして、共に語りをしてくれることとなりました。
広美:読者の皆様、こんにちは。保谷広美と申します。
語り:広美ちゃんが敬語を使っていると、何か変な感じがしますね(^.^)
広美:いやいや!私だって、敬語使う時は使いますよ!それより、本編に行きましょうよ!
語り:そうですね!それでは、本編をどうぞ!
公平:許(しゅう)さん、今晩ヒマですか?
許:ええ、ヒマですよ。銭湯でもどうですか?
公平:最高じゃないですか!行きましょう!
かくして、許さんと銭湯に行くことになった。彼は台湾からの留学生で、農学部に所属している。ちなみに、俺は法学部で彼女の結衣ちゃんは、看護学部である。結衣ちゃんは世界で1番かわいんだよなぁ~♪とか思いつつ、無事に銭湯までたどり着いた。中に入ったところ、ヨーロッパ系と思われる人が館長ともめているようだった。たまらず、俺は仲裁に入った。
公平:どうしたのですか?
客:私がドイツ人だからという理由で、入浴拒否されたんです。
館長:昔のことだが、ドイツ人の船乗りの態度が悪かったから、それ以降は、入浴拒否している。
公平:その船乗りたちが悪いのであって、この方が悪い訳ではないですよね?
館長:いや、俺には分かる。コイツも船乗りと同じようなクソ野郎だ。
公平:日本人にも善人もいれば、犯罪者もいる。それは世界共通ではないでしょうか?
館長:ヨーロッパ人は、しょせんこの程度だよ。
公平:見た目で判断してはいけませんよ。この方が悪いことをしましたか?
館長:それは、していないが…。
公平:出入り禁止にするのは、個人が悪いことをしてからです。
館長:では…、特別に入浴を許可しようか…。
客:いいえ、私は断ります。
館長:…。
公平:では、さようなら。
このようにして、俺は銭湯では入浴しなかった。そして、お金も返してもらった。2度と、この銭湯には行かないことにした。
ハル:先程は、どうもありがとうございました。
公平:いえいえ、困った際は、お互い様ですよ。
ハル:私はドイツからの留学生のハルシュタインと申します。
公平:私は大学生の井原公平です。
許:私も井原くんと同じく、北関東大学の学生です。台湾出身の許と申します。
ハル:え?私も北関東大学です!
公平・許:そうなんですね!よろしくです!
ハル:こちらこそ、よろしくお願いします!
語り:先程の銭湯には、一応ぼくからも注意しておきましたので。
ハル:あの、どちら様で…。
公平:またか、ストーカーしないでください。
許:井原くんのことが好きなんちゃない?
語り:結衣という恋人ですよね!
公平:何で知ってるの(´・ω・`)
語り:なんせ、あなたたちの息子ですから!
公平:…。
ハル:みなさん、行きましょうか…。
公平・許:うん…(´・ω・`)
広美:2話は以上ですが、先輩…、何やってんすか…(´・ω・`)
語り:いや、ほら…、実際に過去に行って、対面した方がいいのかなぁ~って。
広美:実際に分かってもらえなくて、ダダ滑りじゃないですか(´・ω・`)
語り:3話以降、気を付けます。
広美:3話のゲストは、一体誰になるのでしょうね!
語り:それでは、また3話で、お会いしましょう!さようなら。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます