第22話「焦り」
どうも 上手くいかない!
どこが 悪いのか・・・?
なにゆえに
人は 焦るのだろう・・・
鳥は 焦るか
動物に 焦りはあるのか
人のみが許される
思考という 生存方法ゆえに
焦りがあるのか
空を見ろ!
雲は湧くと
何も言わずに 風に乗って流れていく
そこに 人のような焦りはない
そこに 迷いはないのだ
小さきアリは
いたずらに歩き回っているように見えるが
何かを見つけると
迷いもなく 夢中で運ぶ
ああ 人は
何故に 迷うのだろうか
ああ 人は
何故に 焦るのか
思いが
人を迷わせ 焦りを誘う
しかし・・・
思いがなければ 何事もできないのも真実である
どのように表現しようと
それが 真実だ
それなのに
方法と 手段の見いだせない
思いは 悲惨だ
いたずらに
迷い 解決のできない焦りは
鏡張りの 部屋に
閉じ込められた 哀れな人間と同じだ
右を見ても 左を見ても
上を見ても 下を見ても
空ろな自分しか 見えないのである
ただし
それは 非情な現実
しかし
鏡のすべてを 見なくとも
生きていく上では いいのだ
現実であっても 現実でない
いらない鏡を
見なければいいのだ
そうして
目の前の鏡と 対話をするのだ
思う存分 対話するのだ
ああ
焦り 迷う私は
いつも
そうして 自分に言い聞かせるのだ
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