放課後課学外クラブ!

飛友翔(ヒヨイ)

第1話 


京子 「やーっ!」

祐介 「・・うっ・・キ・ョ・ウ・コ・」


そんな叫び声は悲鳴でもなさそうな呻き声なのですが、その状況はただじゃれているだけでしかない。そこはアホづら全開の所にユルキャラ人形が飛んで来て、それを自らの顔で受け止めたのは、この話しの主人公である坂上祐介だ。それはここでの被害を最小限に食い止める為の行動なのだが、たかがこのユルキャラ人形で怪我人など出たりはしないだろう。もしかすればこれの予期せぬ衝撃に晒された者が、それをいじめと勘違いする可能性は無くはないが。


*坂上祐介プロフィール ( 都立成敬中央高等高校の2年生 実の妹の評価でも中の上くらいの顔の男子 妹有り 成績も中の上に留めている? 最近部活を始める・・その理由は彼女にナンパされて、同じ部に連れ込まれた結果だが。ごく一部の人間以外は高校生活を一度しか送らないので、そこを最近に思い直して重要度を高めた生活に移行する。それでもすでに高2の後半であり冬はすぐそこの目の前に来ているのだが)


京子「私、当てたよ」


それはそれ程の威力は無かったし、オレが勝手に当たりに行ったけど・・そこは方向性よりも当てたい優先で、今は祐介の顔面を取らえた人形をチラ見しながらしてやったり的な顔の京子であった。その笑顔は何を意味しているのか?これがとっても嬉しいけど、ここでの外聞は気に掛けている感じだろうな。これが大人であれば大人げないと言いたい所だが、これも高校2年生ではまだ子供?それを認めると、大笑いでもされて悔しい思いを残すのなら、敢てここでは大人ぶった態度でスカを取らせる事にする。

いや、待て待て。今はこの場の状況をそっち向けに流すのは、後に良い結果を生まない気がするぞ。少なくてもオレに対する不遜がずっと蔓延しつつあるのだから、ここは仁徳のある態度を見せてそこの回復を優先したい所だな。とってもダメンズからちょいダメンズに・・


*川崎京子プロフィール (都立成敬中央高等高校の2年生 身長165センチ

体重 秘密 自称B85の半球型? Wは細目 Hはちょい可愛い 濃栗色の髪を胸の下くらいの長さにして、校内では毎度ポニーテールに決めている。祐介のクラスメイトで容姿は眉目秀麗だとは祐介評価だ。本分の学力検定は学年5位より落ちた事はない。性格は・・Sらしいが本人が認可しない。弟の左京に妹の咲良は我が身より大事だと)


美佳「やはり物事に無反応過ぎる坂上先輩は、にぎにぎしないといけないニブ珍です。」

祐介「なんでだよ! こっちも色々とあったんだよ。その京子はスーパーノーコンで、オレの後ろに居た美佳が京子の的になったら困ると思ったし・・」


*有馬美佳プロフィール (成敬北上々峰高等学校の1年生 身長160センチ

体重 死にたい? Bは皿型 Wは??  H 祐介好みのライン 美脚足長で祐介の大好物だ 黒髪のショートボブがお決まり この可愛い秀才と位置付けしているが、想像以上に賢い)


加奈「・・あー祐くんが動いたら、美佳ちゃんにユルちゃんが飛んでいきそうでしたよね。そっかそっか・・」


今の加奈のそこは微妙な納得とちょびっとの理解だが、その思い込みが出来るのであればギリの許容範囲とする理解でもあった。


*南城加奈 プロフィール (成敬北上々峰高等学校の1年生 身長163センチ

体重 機密事項 B90おわん型? Wは調整済 HはOK  この子が祐介の彼女でこの部活に引き摺り込んだ当人である。真黒髪で胸下くらいまでのストレートにしいてる、そして勿論の才色兼備でまー違いないっす! )


そこで加奈が想像した事は、祐介の意図からの行動と一致はしているが、そこに結果は伴なった訳では無い。

そんな結果を生んだのが京子の努力と意志の強さ?そこへの祐介の協力も、しっかり期待した結果であるだろう。

ここでの祐介マトを外さずに、きっちり顔に当てる!京子にこもった執念?は、以前の失敗からの学習済から来ていた。あの時には狙いが中途半端だった事から、なんでそっち?みたいな方角に飛んだ状況だったが、手に持ってのユル人形を振り出した京子の腕が、自分の胸・・胸の妨害?その大きな邪魔物でうまく投げれないのだと、そう祐介に指摘されていた。

そんな揶揄を「触りたいくせに」無視して、今度こそは決めようと投げる姿勢から胸が邪魔にならない角度で体をハスに構え、的をしっかり見据えユルをつかみ躊躇なく投げたのだ。


祐介「おかしいだろこれ?そのゲームの勝敗もまだなのに、当てる気満々で人形を睨んでいっけー!みたいに当てられても・・それがどこに飛ぶのかも読めないから、マトでアリーの当てられに行くーのみたいな・・これはゲームに負けた奴が、そこでマトになる話しだっただろ?」

京子「おまえはやはりMか?待ってたとばかしのドMか?避ける気がまったくなかったし・・」

祐介「だから・・避けたらヤバって思ったの。美佳の顔とかに何かになっても責任取れないよ。ってか、わざわざ体を斜めにするって・・その大きな胸が、邪魔になるのは自覚したんだな・・」

美佳「ですね・・それとなく京子姉さまの胸に、セクハラ言を浴びせているのも自覚せずに、揶揄でまる解りになってますけど。そのユル人形が京子姉さまの胸で、ぼんと弾け飛ぶのを見たかったのですか?」

祐介「・・違うから、オレは加奈ちゃんのム・・それしか意識してないから・・」

加奈「??・・」


「そんな胸の事はいいわよ」その流れをスルーにした京子は、自分のカバンから取り出したポッキーを満足気に食べ始めた。(こいつ自由だな)・・(やり放題だな)まったく・・確かに何でもアリな彼女は、この都立成敬中央高等高校の2年生で、その成績はハイランカーなのだ。

どの位かと言うと、そこはオレとは違ってまあまあだな。え~ん


祐介「・・ポッ・キィ?」

京子「ん?・・は~い」


おおっ!これは、あの・・あ~ん♡じゃね?そこは戸惑いながらも自分の口の中程に収めて、そこでポキっとほおばる祐介だった。

そんなポッキイをモフモフと数回ほどの咀嚼で体内に流し込むと、さき程と変わらぬ体制で待っていた京子は、もう一度あ~んを模倣する自分の口を開きながら、ポッキーの持つ手をオレの口へと伸ばしてきた。

その言葉を発している可愛い口元をガン見しながら、気持ちも体も甘えて再度ポッキーをほおばる祐介である。

さらに加奈ちゃんにも上げるね~と、同じ行動をしている京子・・そんな彼女をオレは納得の校内ランキングの総合評価を判定し、見映えと性格もベスト1でしょ?そこもオレ検定だが。

その彼女をそんなに知っている訳ではないが、他にもっと良い噂の人物や見た目だけならって奴も聞こえてこないし、聞く気もないし・・やっぱ、これ以上は居ないな、うん。


京子「祐介ったら、最後まで自分の手を使わずに食べるって、どんだけ甘えたがりなのかしら・・」


アハハ・・ですよねー。確かに最初のひと口を咥えたら、そのまま自分の手に持ち直してたのがみんなだったよ。

そ~だよね、ずっと食べさせて貰ってたのオレだけじゃん。いや~遣っちゃったなって思っている所へ、又もあ~んが来ました。

しかし、学習したボクはもう間違ったりはしないのだ。

今度は軽く中程で咥えて手を離れるのを待っていると、ポキンとしてくれるって京子に言われてポキリ。

そこでカジリ残しの行方を見守れば、しゃくしゃくと満足そうな顔で京子が食べて、この箱のポッキーは完食との発声があった。

もう、最近の菓子って内容量が極端に少なくね? 納得いかねーとか思いにフケっていると、そんなオレ達は回りからはすっごい目で見られていた。

ここのクラスメイトの視線が、イタイ・・あれ?現時刻は授業も終わった放課後でありまして、そこからゲームを初めてかれこれ一時間近くは経っている。

そのオレ達の取り巻きにいるのは、部活に参加していない帰宅部な方々なのに、なんでこんなに残っているの?

不思議だーって視線を投げて見回すと、決心か決意を漂わせた数人の女子達がこちらに話かけてくる。


クラスメイト「みなさんは今日は?ここで何かを遣るんですか?」


何かって・・えっ何?ここに居るのがおかしい?そんな聞かれた理由に戸惑っていると、そこへ素早く可愛らしく頭を左右に振ってそこを京子が答えた。


京子「うううん、今日ここで何かをする為に、この場に集まっている訳じゃないの。学校からの指示みたいな、予定的な事の連絡待ちかな。ボーっと部室で待つのも辛いし、部室でゲームなんかしていたら見つかるとさらにまずいのね。そこで自分の教室なら、初犯の咎め程度で済むって目論見かな?フフ」


まさにそうなのです!って、声を大にして言い訳したい理由がこの課外クは、現在所属の成敬北上々峰高等学校の1年生である南城加奈と、今回は特別ですからねとまったく皆無の色気を振り絞っている成敬北上々峰高等学校の1年生、有馬美佳の2人が参加しているからだ。

さすがにこの二人を部室に引き入れて、京子を交えた4人でゲームとかしちゃってたら・・怒りたくなくても、怒らざるおえないの所へ追い込まれるからだ。


祐介「今は、うちの部長待ちなんだけどな・・それも時期的にはそんなに先じゃない、来月のクリスマスに関係がある・・たぶん。イベントとしては大きいから、追加と予定の変更が必要ならば、早い告知に越した事はないって奴だろきっと」

「え・ク・・」「苦・クリスマス!」「ここは日本だ。」「11月が終われば新年だ。」


そこはやけに悲しい反応が多いよこのクラス、誰かなんとかしてやってくれ。


京子「ねえ祐介?・・何か知ってるの?」

祐介「ん?・・知ってるって言うか、相談をされたって感じかな。ほら今回は部員不足の課外クに京子と美佳の応援を仰いだ訳だが、その当事者である三皮晴海先生が顧問をしているボイ・・ボランティア部の話だ」


いまボイン部とか言いそうだったし・・いきなりびびったわ。あいうえお順だから仕方ないってば仕方ないよね・・ラよりイが絶対に優位だしな。それに、あったらいいよねそんな部が。


京子「何故、ボイン部って言いそこなった?その2-2組の3人の女子達が今年から立ち上げた部活だけど、そのネーミングが得られる実はまったく見当たらないのに・・そんなボランティアなの?」


そこで何故胸を隠すんだ京子!その部とオレは無関係だよ。隠してるその胸には飛び込みたいけどな。


祐介「ちげぇよ。オレの幼児逆行が、滑舌をバグっただけだろ・・ってか、身を捩っても隠せないし隠れないし、視線にも怯える態度で胸を覆うの辞めてくれる?ちゃんと見せなさいよって、言ってる訳じゃないから勘違いしないでよね。」

美佳「坂上先輩が、凄いキャラブレセクハラになってますよ。それでも終始一貫して、京子姉さまの胸への攻撃は理解しましたが・・さらにビックな加奈ちゃんには、強敵過ぎて太刀打ち不可なのですか?」

加奈「・・祐くん・・わたしの胸では、ダメなのですか?」


その言ってる事が天使過ぎて、罰が当たりそうで怖い。その天使を汚したりは出来ないけどな。って言うか、まだ知り合って3か月前後な訳で、まだまだ色んな事が全然これからなんです。

ここで何気に問う加奈の視線に、オレの気持ちが届けとばかりに返していたら、いつの間にか京子の手に戻っていたゆるキャラ人形が、とてつもなく大きな存在に・・意識が飛んで、はい回想 !



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る