第25話 「やめて!やめてよ!絶対にやめて」よ!

 

2週間たっても痛みは引かず、骨の痛みも

同じように引いてくれない。

こりゃあ、九州どころでない。

病院に行かな行かんかも・・・・。

 そんな広志に由紀が問いかけて来た。

「お父さん剣道でなんかあったん?

 なんや最近休んでるし・・」

「別に・・」

「無理やったらやめたほうがええちゃうん。

 昔みたいにゴルフ行ったらええやん」

「・・・・・」

「実はなあ」

広志はケガをした経緯を大まかに話した。

「えーえーっ、信じられないー。

 剣道ってそんなん、あるん」

「お父さん もう辞めといた方がええ。

 悪いことは言わん。

 頭叩かれておかしいなって、介護にでも

なられたらえらいこっちゃ」

「すぐやめ!絶対やめ!!わかった?」

予想どおりのセリフが次から次と・・・・。


 「このまま、おめおめと、あとに退がるわけにはまいらぬ。

拙者、傷を癒して後、リベンジ致す所存・・」

「アホ!バカ!何言うてるの。

 何十年も剣道やってる人に、それもそんな事する人に

拘わりあったら何されるか。

最近の変な事件でようわかってるやろ。

やめよ。絶対やめてよ!!」

由紀は、言い出したら絶対にやめない。

「土佐のはちきん」なのである・・・。


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