第3話 目が好き

彼は少し酔ってきたようで

少しだけ眠たそうな顔になっている



決して眠たいわけではないのだろうが

お酒が進むといつもこんな表情になる



私はその目が好きだ



「最近、なかなか会えなかったけど・・・どうしてた?」彼



「お互いに忙しかったからね

でも空いた時間で久々に友達と食事したり

ジムにもいつもよりは多く通えて

心身ともに健康で健全な生活をしてたよ」



本当は「会おう」という彼からのメールを待っていたのに

私は充実していたかのような言い方をした



彼は少し微笑んで



「よかった

楽しそうな時間になって・・・」彼



そう言うと彼は続けてはなしはじめた 



「先々月の終わり

娘が会いに来た・・・」彼



彼の低く小さな声は錯覚かと思ってしまうほど驚く言葉を吐いた



まわりの音がより大きく聞こえ

私は一時、聞き返すことすら忘れていた

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