第3話 キラキラ女子 いいなあ
安心してください。
わたし、ブスですから。
そもそもキラキラ女子ってなんだろう。 考えてみると、ブスな非モテ女子が生み出した幻想でしかないのではなかろうか。
隣の芝生はあおい。
隣の美女がうらやましい。
嫉妬心から生まれた幻想、開き直りにしか過ぎないのではなかろうか。
しおりは、時々空気になる瞬間がある。
例えば、こんな時。
バイトの休憩中。ファミレス何てバイトは、学生が多いだろう。歳も近いこともあって、
お互いを探る質問が飛び交い 、男女であれば、ワンチャンを狙った駆け引きが繰り広げられる。
ある日 、キラキラ女子とイケメン男子が会話をしている。もちろんしおりも含めて3人で。
しおりはお笑い系&天然系女子を演じている。イケメンがキラキラに対して、今度合コンしようと持ちかける。良いですねとにっこり。じゃあ今度写真を送るからとばっちり話が進んだ。
しおりはというと....
このナチュラルな流れに身を任せることができずに、空気になっていた。完璧な空気である。すごーい、バイトでつながる縁もあるんですね、羨ましい、すごーい、私には無理~、かわいいから出来るのかあ、卑猥~、とかとかを含んだ怪しくて残酷な笑い声が私を忘れないでと主張しながら。
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