第282話美佳のたくらみ?

真夏だと言うのに晴れ間は少なく、美佳はムクレている。


「せっかく水着を買って、ナイスボディになったのに、着る機会がない」

「室内プールなんて一年中行けるんだから、今行っても仕方がない」

・・・・そんな調子でずっとブツブツと言う。


「それでナイスボディとは?」

声には出さないけれど、気になったので首をかしげる。

美佳本人が言っているだけで、俺としては確かめようがない。

美佳の裸を見ることもなく、服の上からではよくわからない。


美佳は、それに感づいたのか

「うん、あのね、胸が大きくなって、お腹が減っこんで、お尻も締まった」

「ああ、昔から脚は美脚だよ、知っているよね」


若い娘が口に出して言うことか・・・呆れるけれど、賛同しないとムクレルから、「ウンウン」と頷く。


美佳は、そこで何かひらめいたようだ。

急にニンマリとする。

「ねえ、晃さん、温泉に行こうよ」


「え?水着で泳ぐんじゃないの?」

急展開に「?」である。


しかし美佳は、俺の「?」など、何も頓着はない。


美佳

「そうだなあ、露天風呂もいいなあ」

「家族風呂でもいいな」

「そう言えば、子宝の湯ってどこかなあ・・・」


おいおい・・・美佳は何をたくらんでいるのだろう。


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