第122話ワイン好きOL

赤ワインがきれたので、行きつけのワインショップへ。

今日も店主の「ウンチク」を聞くことになった。


「ワインは最後に瓶詰したところが原産国になるので、日本産と言っても外国のワインが相当ブレンドされています」

「そうですねえ、ルーマニアワインが相当入っているかなあ」


ルーマニアと言えば、ドラキュラぐらいしか、知らない。

そんな話を聞きながら、店頭でワインを飲んでいた。


そこに現れたのが、この店でよく出会うワイン好きOL。

興味があったのか、「ウンチク話」に参戦してきた。


「ルーマニアって、トランシルバニアってあって、ピアノの木でも有名ですよね」

「ドナウ川が流れていて、黒海につながっていて」

・・・・

ワイン好きOLは、案外話し好きだった。


店主がさらに「ウンチク」

「ホリンカって言ってね、プラムを蒸留したお酒があるよ」

「蒸留器で2回蒸留させてさ、アルコール分が40%~80%になるのもあるらしい」


「へえ、面白そうだねえ、今度仕入れておいて」

と注文したら、ワイン好きOL


「はーい、ご相伴します!」

おそらく酔ったイキオイだと思う。


何だかんだと盛り上がった。

話をしながら、駅まで一緒に帰った。


帰り際に

「彼女いるんですか?誘ったらいいのに」

と言われたので、


「憧れの君はいますよ、今、目の前に」

「憧れ」と限定発言しておいた。

社交辞令もあるし。


「あらーーー!」

「じゃあ、酔ったら介抱お願いです!」

「これで80%が飲める!」

ワイン好きOLの顔がパッと輝いた。





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